人間の関係。

合縁奇縁。


 同僚の方がお盆休み、ということで頼まれたこまごましたことを片づけつつ、来週からの集中講義に備えて講師控室の掃除をしておりました。バイト君と一緒に掃除してたんですが、さすが木々に囲まれた校舎なだけあります。見事にGが出現なされました!!

 処理に関してはバイト君に任せて(別に私がやっても良かったんですがバイト君を鍛えるという意味でこれぐらいのトラブルは処理できるようになってもらいたい/ゴキジェット噴霧しまくってギャーギャー言いながらなんとか処理してました)、私は荷物の整理など。棚の中は誰も見ていなかったのか、なんと2003年賞味期限のインスタントコーヒーやら、昭和64年の電話番号表とかが出てきました。当然ながら全て捨て去り、ついでに古くなった雑巾やらを捨て、湯茶セットもまるっと漂白してやりました。とりあえずこれでなんとかなった、はず!

 ちょっと休憩がてらバイト君とおしゃべりしていたら、バイト君は今髪の毛を地元で切るべきか心斎橋に出ておしゃれサロンで切るべきかを悩んでいるという話をしていました。好きなところで切ったらええがな、という結論で話が終わらないところが大変だなと思いました。いや別に彼は何も悪くないんですけどね……正直どうでもいいよね……。

 終わってからは某大学の職員との合同暑気払い、ということだったんですが、開始まで結構時間が余っていたので本屋にて雑誌チェック。早々に終わってしまったのでついでに何か立ち読むかー、ということで十二国記の新刊短編集に手を出してみました。

 1話目と2話目を読んだんですが、どっちも、重い……!! いやでも特に2話目の死刑の話については大変に考えさせられる内容でありました。

 凶悪な犯罪者を死刑にしてやりたいという感情は、人間だれしも持ち合わせいるもの。ただ同時に人間を殺したくないという感情も人間は持ち合わせている。相反するのはなぜか?というのは結局、「自分でない誰か」が人を殺すか、「自分」が殺すか、という話だということです。つまり死刑にせよと民衆が叫ぶが、それは自分には関係のないからそう思う。ただ裁判官はあくまで司法の一部であり、司法が死刑を認めるということは国が殺人を犯すということである。裁判官自身は国の一部だと考えれば、それは自分が殺人を犯すのであって、本能的に忌避すべきものと考える。

 概要をいうとそういうことだと思うんですが、ではつまり死刑制度はどうあるべきか、というのはひとまずおいといて、はっと思ったのは「だから若者は選挙に行かないのか」ということです。

 つまり自分自身が社会の一部であるという認識がないから、選挙についても政治についても全て自分ではない誰かが勝手にやっていることであって、そこに対する意識の乖離がある限り選挙には行かない、ということをすごく納得してしまいました。

 そしてそれはおそらくもっと小さな集団単位でも起こり得ることで、たとえば最近twitterが炎上したりしてますが、彼らにとっては自分の行動と社会的批判がまったく結びついてないわけですよ。社会がどうなろうと自分には関係ないから、掲載した場合の社会への影響についてはそもそも考えが及ばない。ネットのコラムで彼らはなぜそれだけの批判を社会から受けるのかという根本をおそらく理解できないのであろう、というのを見て、そんな馬鹿なと思っていたんですが、そもそも社会の一部であるという認識がないのなら想像することすら不可能だ、ということもわかりました。ああ、問題の根が深い……!

 思わずそうことまで意識が飛んで、ずーんと考え込んだ状態で飲み会にいく羽目になりました。いや面白かったんだけどさ……。

 飲み会は飲み会で、総勢50名以上の大がかりな宴会だったのでそこそこ楽しかったですよ! 久々に合わせる顔もありましたし、前の職場と関係してた人もいてましたし。新しい方々ともいろいろお話しできましたしね。ビールと焼酎をかっくらいつつ、あれこれ愛想を振りまきつつ、適度に前の職場のデリケートな話題をかわし、今後ともどうぞよろしくお願いしますね!的な感じでくるくる動き回っておりました。同期飲み会もそろそろいい加減開催せんといかんのだけどなー。

 二次会行く人ー!となったんですが、あきらかの先方の大学ばっかりでうちの大学からの参加者が少ない感じだったので、幹事の手前もあるし行った方が良かろう、ということで参加決定。二次会でもダイキリやらウイスキーを飲みながら大変ですよねーそうですよねー!みたいな感じの会話をしておりました。楽しくなかったわけではないのですが、なぜかものすごくお仕事の一環!って気分になってしまいました。うーんでも気を使わないわけにはいかないしなぁ。まあ飲めるので飲み会あったらいくらでも誘ってくださいね!という愛想はだいぶ振りまいたので、今後に期待したいと思います。気の合う仲間うちでさりげなく飲める感じになるといいなぁ。

 そんなこんなで疲れていたのか、まさかの終電を2駅乗り過ごすという失態。2駅分で1700円のタクシー代を払う羽目になってしまったのでした。姉も飲み会で泊めてくれとやってきていたので、駅前で1時間待たせることになったんですが、あれこれ限界だったので文句を聞き流して就寝。明日は明日で出かけるよ!

 今日はここまで。