山梨旅行2日目。

我ながら引きが強すぎる。


 結局寝られなかったのであきらめてそのまま起きて朝風呂へ。やっぱり温泉はいいですなぁ! 朝ごはんも昨日コンビニで仕入れたものを食べて、身支度整えつつ目がテン見てたら戦国武将の長生き健康法的なもので、思いっきり筆頭を引き当ててしまう私。本当にあちらこちらで出会ってしまいますね本当にね。

 とりあえず早めに出発しようかなってことで昇仙峡へ向かいます。るるぶとか見ると山梨といえば昇仙峡!みたいなザ・観光地として押されているのできっと有名なのだろうと思って道を走っていたら、ガソリンがないのに気づき、山道を走るならやっぱり入れといたほうがいいよなーってことで給油に戻ります。

 じゃあ給油したしいざ昇仙峡へということで9時半には到着したのですが、到着というかナビが指定した場所へいったんですが、じゃあ実際とりあえず何を見ればいいのかがさっぱりわからないという。そもそも市営の駐車場が?あるの?という感じだったのでとりあえず公営の駐車場に止めてみるけれども案内板もないし整備もされていないしよくわからんという。

 今は観光シーズンではないから仕方がないのか……?と思いながらうろうろし、とりあえずこの五百羅漢があるという寺に行けばいいのかしらと近くの県営駐車場に止めなおし、そこに休憩所があったので観光マップでももらうかと中へ。すると新聞を読んでいらっしゃるおじさまたちが何名か。だが私がはいっていったところで一切顔をあげないおじさまがた。観光マップを勝手に取って、かつそこから谷に降りられるというのかどうかきくも投げやりな感じであしらわれ。いくらシーズンではないとはいえ私大阪からきているのですけれども!

 まあとにかく羅漢寺あたりにいってみるかということでてくてくあるいていくと、羅漢寺は思いのほか小さい寺でした。というか羅漢寺の案内板の日本語の文体の表記ゆれが多すぎて、さっきからの不満のせいかそんな些細なことでもいらいらしてしまうという。このあたりでなんかいろんなものががた落ちしまして。

 とりあえず県営駐車場に戻って、もうとにかく滝さえ見れればそれでいいわ、と思い直して滝近くの駐車場に止めてみると別のみやげ物屋の私有地である模様。1000円以上利用であれば無料っていうのがさりげなく書かれているという。それなら最初から無料って書かないで欲しいな!

 どこもかしこも自分のところの看板目白押しだしほぼ私有地なのか公営駐車場は結構辺鄙なところだし、それ自体は別にいいのだけれどせめて統一してくれよないろいろと、というか協力する様子が見えないのがいらっとする! 惑わすだけなのか!と。

 とりあえずてくてくあるいて滝の入り口から歩道のほうへ。また滝の入り口も分かりにくくて、そこはそこでまたも別の土産物屋ストリートだったりして。とにかく統一性がなさすぎてだんだん本当にいらいらしてくるという。

 滝はとても美しく自然は雄大でとてもすばらしいというのに、なぜこんなにも私はいらいらしているのか。滝に向かってお前が悪いわけじゃないんだ、お前に罪はないのだと繰り返すという滝鑑賞でした。こんなはずじゃなかったのに……!

 そこから奇岩を見るべくてくてく遊歩道を歩いていったのですが、なんともいえない心境でした。うううう私は心を洗いにここまできたのではなかったのか! とりあえずいろいろ自然は良かったけれども。なんかもうちょっとやりようはあるんじゃないのかと思ったのでした。どうやら客引きもしつこいみたいですしね!(注意喚起がHPにのるレベルっていうのがねもうね)

 そんなこんなであまりに腹が立ったので結局一銭も使わず昇仙峡を後にしたのでした。いやなんか昇仙峡が悪いわけではないのですが、もっとこううまく協力してやっていく体制があってもいいのじゃないかなと思うのですよ。古い観光地ほどこういうしがらみが多いのかもしれないですけどね……。

 次の観光地はどうするか、ということで最初はフルーツ王国にでもいくかなと思っていたんですが、この時期今フルーツの季節何もないしなぁと迷いつつ車を走らせていたら、甲斐善光寺の看板を発見。ついでだし寄っていくかと車を止めて中へ向かいます。するとかなり立派な山門や金堂があり、金堂の天井には鳴き龍が! 龍の絵はシンプルだけれども鳴きは良かったです。凄く綺麗に響いてました。

 もともとは信濃善光寺川中島で荒れるのがあれだってんでお館さまが移したのがはじまりとのことで、その由緒もなんだかほほえましくておもしろかったのと、奥にはちょこちょこ仏像もありましたし、何より面白かったのはお戒壇めぐりという謎のアトラクション。

 真っ暗闇の中「心」という文字型に区切られた通路をぐるっとまわって、奥の鍵に触って帰ってこれたら寿命が75日延びるよというものなのですが、当然見た瞬間にやりたい!となりまして。めっちゃテンションあがってひとりで突入していったんですがこれがなかなか怖くてですね! 以前一度養老天命反転地で似たようなアトラクションに参加したのですがまさにあの感じでした。真っ暗闇って本当に感覚がなくなるし、いかに自分が視覚に頼って普段生活しているかっていうのが良く分かります。手足の感覚だけを頼りにじりじりと進んでいき、ちゃんと鍵も触れ、ぐるっとまわって出てきたときのほうっとした感じはとても良かったと思います。これで寿命のびるねやったね!

 ここでだいぶ昇仙峡で荒んでいた私の心が慰められました。そして甲斐善光寺のそばにあったのが「かいてらす」という名の山梨県地場産業センター。なにやらネクタイ?の販売イベント?が開催されていてにぎわっておりました。そしてその奥にワインセラーがあって、ちゃんとワイナリーからソムリエさんが来られてました! が、しかし1滴も試飲できないというつらさ。車でなければ……!

 とりあえずおすすめを聞いてみつつ、赤は品種的にフルボディには向かないそうで、そのあたりが難しいそうです。やはりおすすめは白ワインだそうですね。まあそりゃそうだ! とりあえず日本酒の会用にワイン苦手な人でも飲める甘めのワインを1本と、Nのご友人へのお返し用に白のおすすめを1本、そしてYちゃんと一緒に飲むように赤を1本購入いたしました。ついでにお土産用に信玄餅も購入し、お昼は何か名物でも食べられるかなーと思って2階のレストランへいったらそういうわけでもなかったので山菜パスタをぺろっと食べておきました。

 ではせっかくなのでお城に行くか、とうろうろしていたんですが、なぜか駐車場が発見できず、仕方がないので甲府駅のパーキングにとめてから歩くことに。なんか駅前広場で反原発イベントとかやっててなんともいえない気持ちになりつつ山手御門へ。御門が復元されており、ちょっとした展示館とかがありました。お客さんは誰もいなかったけどふむふむと見ていたらボランティアガイドのおじいちゃんがいて、めっちゃあれこれ解説してくださいました。ひととおり山梨県立博物館で歴史はおさらいしているのですごくわかりやすいかったです。柳沢吉保親子がやはりがんばったのですね! そして明治維新で真っ先に城がなくなって開発されるというね……わかるけど!

 そして中央線が城のど真ん中に通り、かつ資材置き場としてずっと使われていたという、なんだか会津のような切なさが。ようやくそこが山梨県にもどってきたってんで再開発をすすめていろいろ復元したり再開発したり、観光用の夢小町的なお店を出したりしているそうなのです。おおお、頑張ってくれ……!

 線路を渡って本丸があったほうへいくと(何せ線路で分断されてますから)、天気も良かったし公園としてちらほら人もいてなかなか良かったです。そして何よりも目立つ何か石でできた巨大建造物が!

 なんじゃこらと思って近づいていくと謝恩碑なるものでした。なんでも明治に入ってから相変わらず水害だらけでえらいことになっていた山梨県ですが、それでも焼山やらなんやらで悪循環が続いていたそうです。そして大水害で悲惨なことになった山梨県明治天皇が心を痛め、明治政府が所有していた山を
山梨県にあたえてくださったそうな。それに対する記念の碑なのだそうですが、なぜかこれがエジプトのオベリスク型! しかも何年もかけて石碑をたてたのだそうです。ううむ明治という時代を感じますね。ものすんごい立派なんでお城の中で何より目立ってるんですけどね!

 そこでへえええええと思って眺めていたら、突然声をかけられまして。はいなんでしょうと振り返ったらなぜか山梨放送のおじさまでした。ラジオ番組のインタビューにご協力いただけませんかとのことで一瞬え?となりましたが、なんでも朝の帯の5分番組で、一般の方に夢を語ってもらってそれを放送しているとのこと。夢というと大げさなので、たとえば趣味とかで、いつまでにこういうことをやりたい!とかこうなりたい!とか何かポジティブな話を聞かせてほしいとのこと。

 ええと、とりあえず趣味はいっぱいありますけど何にしようか迷うレベルで!ということであれこれ話してたんですが、さすがおじさんも話上手なのでぺらぺらしゃべってスキューバに決定。いつかパラオに行きたい!ということをさらっと話してOKもらいました。そして曲のリクエストを聞かれたのですがとっさに何もでてこねえ!と思いながら嵐のOneLoveとゆずのアゲイン2でお茶を濁しました。が、実際聞けるのは山梨県内のみでRadikoもネット配信もやってないとのこと。まさかここまできてここでそんなことになるとは思いませんでしたよね。我ながらなんという引きの強さか!!

 そんなことをしていたら予定時間もだいぶ押してしまったので、あわてて帰路に。帰りもすっとばすぜ!軽快に長野を走っていたら、まさかの覆面パトカーとのご対面というね。

 おとなしく検挙され、レンタカーで今日中に大阪に返さないといけなくてと説明したらすごく申し訳なさそうな感じになりました。まあそうですよねそうなるよね。罰金はもちろんおとなしく払いますけども、へこんだもののそうはいっても普通にチンタラ走ってたら帰れないし、名古屋過ぎたら周りの車の平均速度がまったく違うし、どう考えても長野だからだよねぇと思いつつ、まあまあ致し方ないです。悪いのは私ですし。まあ案の定名神は混んでたんですけどね!

 とはいえなんとか30分前には帰り着きました。ある意味いろんなことがネタでしかなかった2日間だけども、なんかいろいろ突き抜けたぜ!

 夜にYちゃんからタイミングよくメールがきたのでスカイプして報告いたしました。いやもうネタがネタすぎて!

 今日はここまで。