山梨旅行1日目。

山梨の真実。


 というわけで甲府めざしてレンタカー屋へ。いつもお世話になっている日産レンタカーさんにてNOTEをお借りします。いやあなんだか久しぶりだなぁレンタカー! わくわくしながら出発したらついうっかり道間違えて30分ほどロスしたけどまあそれもオツなものですよ。何せ一人旅ですし。

 ウォークマンを新型に換えたらBluetoothで連動してくれるという高機能さ! まーじーで! というわけでテンション上がってそのまま高速道路をぶっ飛ばしながら軽快に歌いまくっておりました。楽しいすぎるぜ! 私はやはり車の運転が! 好きだ!

 サービスエリアで休憩したりしてひとりでホクホクしながらぶっとばし、8時に大阪を出発して甲府に到着したのは13時半ぐらい。何はなくともほうとうであろうということで甲府駅前のほうとう屋さんへ向かいます。コインパーキングがいっぱいだったので図書館の駐車場に停めておき、とりあえずスタンダード?なかぼちゃほうとうをいただきました。

 出てきたほうとうはジャガイモと人参と里芋と大根と牛蒡がごろっごろに入っていて、その上にほうとうめんとカボチャで味噌仕立てでもうなんか目一杯これでもかと根菜が満載で、もちろんおいしいんだけど量が多すぎて飽きて食べても食べても減らなくて大変でした。それでも完食しましたけどね! ほうとうの由来がお館さまが考案した陣中食というのも頷けます。

 食べ終わってからはまずは山梨県の歴史を学ぶべく山梨県立博物館へ。市内にあるんだろうと勝手に思っていたら思いのほか郊外にあったうえにめっちゃでかいの立ってました。ものすごく新しくて最近できたっぽいけど人がまばらで、駐車場に止めて中に入っていくと係員のお姉さんからボランティアガイドっぽい人とかに囲まれてしまい若干戸惑うという。

 勝手に見ますので〜という感じでスルーし、とりあえず特別展。富岳三十六景がありました! 何回か見てますが、やはり北斎の才能はハンパないなと思いました。というか構図のセンスがやっぱりおかしいですよ! そりゃあフランスにバカウケっすよねとしみじみ思ったのでした。

 続いて常設展へ。めっちゃ気合の入ったお金のかかった展示でした! すごくわかりやすく山梨県の歴史を学べましたよ。古代から馬の産地として有名で、まさかの甲斐の黒駒に聖徳太子が乗っていたという話もあるそうです。そりゃあ武田騎馬隊が発達するというものです。

 でも地理的な状況を見るとやはり甲府盆地はとても狭くて、奈良盆地と比較してもより険しい山に囲まれていて、しかも大きな川が3本もあるのでちょっとでも大雨だの台風だのがくれば一瞬で洪水や土砂災害でえらいことになるという立地で、耕地面積が少ないので焼き山して開墾するんだけども結局そのせいで土砂災害が起りやすくなってまた耕地面積が……のループっていう。

 中世らへんからはとにかく暴れ川とどう付き合っていくかがテーマとなっていて、そりゃそうだよなぁと思いました。そして戦国時代あたりからは水運が発達してきたので結構それでいい感じになっていたりしたわけですが、結局お館さま以降は誰が治めてたのか全然知らないなぁと思っていたら殿に負けてからはごちゃごちゃした結果徳川の親戚筋が治めていた幕領地だったという。そりゃあ江戸時代のイメージがないはずだわ!

 とはいえ御三家ともまた違うので、重要地であるし発達も発展もしてるんだけど今そういう意味で観光資源的にどうかっていうとまあそうでもないというところが悲しいですね。かろうじて大名がちらっと一瞬治めたのが柳沢吉保という微妙さ。ううむ。

 そしてその後はなんと幕府の官僚が派遣されて治めることになるらしいのですが、私はむしろ江戸時代に官僚政治やってたのか!という事実に目からウロコです。なので江戸文化が流入していろいろ華やかだったそうなのですけどね。いやはやそれは驚いた。

 もちろん街としては凄く発展して水運もよかったみたいですけど、ただ明治になったとたんに早速甲府城は落とされて城跡に葡萄酒工場が作られるという。まあそりゃ藩も大名も居ない幕府直轄地なら一番最初に手をつけますよね。東京から近いし。

 そして運輸の中心が水運から鉄道にとって変わった瞬間に長野にシェアを奪われる事態になるという。中央線が通ったときには生糸のシェアが完全に奪われていたとのこと。その結果、桑畑を果樹園に換えていったというのが現在につながるそうです。

 ちなみに明治〜昭和にかけてはあの日本住血吸虫との戦いがあるわけですが、正直展示が見たかったので少ない展示をガン見してきましたけどまあそんなに詳しくやるものではないですよね。あれはWikipediaを読むのが一番詳しく内情を知れると思います。そしてもちろん空襲もうけているというね……。

 同じ盆地のよしみ的なイメージで結構車で運転しているときに見える景色とかはなじんでいたのだけれど、よく考えたらやっぱり奈良盆地というか大和の安定さと平和さといったらないなと思いました。いや大和もいろいろありはするんですけどね? でも甲府盆地と比較したらね……。なんかごめん。そして気になって調べてみたら国宝は5件でした(ちなみに奈良は198件)。なんか、なんかごめん……!

 一通り山梨県の歴史を学べたので、続いてはもうひとつの甲府の目的印傳だ!ということで甲府市内にもどって印傳屋本店へ。2階の博物館は17時までとのことでしたがいれてもらえました! やっぱり好きだなぁ印傳製品。結局印鑑ケースとおみやげにキーホルダーをわさっと買って帰りました。財布を出したらご愛用ありがとうございますってきっちり言われて嬉しくなったり。まあ心斎橋で買ったんですけどね! どちらからですかって言われたので大阪からですって言っておきました。ふふふ。

 もう既に外は薄暗かったけど最後もうひとつぐらい!ってことで武田神社へ。躑躅ヶ崎館のあとに建てられたという神社なのですが、思いっきり石垣とかが工事中で宝物殿もしまってました。でもおまいりはしましたよ。

 さすがに時間切れになったのでホテルへ。せっかくだから温泉大浴場つきのホテルにしよう、でも安くていいや……と思って選んだホテルだったんですが、思いのほか郊外にありました。晩御飯はいろいろ迷ったけどセブンで甲州ワイン買って生ハムとカマンベールチーズとサラダ買ってホテルへ。本当は近所にいい感じの居酒屋とかがあればそこでひとりで1杯やっても良かったんですけどね。徒歩圏内になさそうでして。

 さあとりあえず温泉はいるぞ!と思っていったらすんごい銭湯でした。近所のおばあちゃんとかが普通に入りにきていて、ケロリン桶で赤と青の蛇口をがーっと押さえてお湯と水を混ぜるタイプの洗い場で、かなり年季の入った感じでした。でもお湯は良かったですよ! そしてやはり温泉は良いですな!

 ひとりで堪能して部屋にもどってテレビ見ながらひとりで酒盛りへ。やーこれはこれですんごい楽しいですね! 結局ロング缶と赤ワインのミニボトル空けて撃沈。気がつけば寝てて、起きたら1時という中途半端な時間。そこからまったく眠気がこないので、もうさくっとあきらめて翌日の観光地とか考えてました。ま、これもまた自由にいきましょうぜ!

 今日はここまで。