奈良めぐり。

 古代〜平安時代編。(奈良時代を除く)


 本日はかねてからNさんといっていた奈良観光地めぐりにいってまいりました! 私のわがままによりレンタカーを借りることにしたんで(ドライブがしたくてしたくてしたくて!)朝イチでレンタカー屋に向かいます。



 大阪脱出はたぶん5回目?なんですが、まーーーー慣れないっすね!! 毎回同じICから入るっつってんのに絶対間違えますもん本当に意味わかんねぇ! というかそもそもカーナビに任せようと思ってるところが間違ってると思うんですよね。本当にあのIC(JCTも兼ねてるところがさらにまずい)の立体地図を出せと。どの部分のどの層に入ればいいのかそしてそれはどの方向から行けばいいのかを指示しろと。あー悔しいったら悔しい! 練習したい!!(キー!)



 まあ乗ってさえしまえば問題は無いわけで、むしろひたすら快適に走行してたわけですが、今回マーチを借りたんですがやっぱりマーチはちっさいですね(苦笑)日産レンタカーなので選択肢がマーチがノートあたりだったんですが、安い方でいいかなと思ったんですよ。でも高速乗るならやっぱりマーチはちょっと怖いですね。次はノートかな! キューブもいいけどキューブのあのバックの左右非対称なところが可愛くないとおもうので、やっぱりノート借りようこんど。(着々と試乗をかねている)



 さてそんなこんなで奈良に到着したわけですが、まずは古代から!ということで大神神社に向かいます。既に小雨で、傘をさすほどでもない……かな?ぐらいの微妙な天気だったんですが、それはそれでまた雰囲気があって良いもので。私もちゃんとおまいりするのは久しぶりでしたから楽しかったですよ。一応古事記はひととおりさらっているので、オオモノヌシ様に思いを馳せつつ(脳内は金髪色白ロン毛のチャラ男)、続いて私が是非おすすめしたい!という檜原神社につれていきました。



 檜原神社というのは元伊勢と呼ばれるところで、現在伊勢神宮でお祭りしている天照大神ですが、一時期この地(当時は笠縫邑と呼ばれていた)に祀ってたんですよね。でその後引越ししたあとも跡地を祀っているということで。本殿も拝殿もなくて、単純に鳥居と小さなお社みたいなものがあるだけの本当に小さな神社なんですが、ここがまあ私のベストプレイスなわけですよ。だって何かあるたびにここへきてましたもん(笑)



 はじめて連れてこられたのは小学生ぐらいだったと思うんですが、父と姉とお花見に来たときかな? 父にとっても好きな場所だったらしく(山之辺の道自体が好きなんでしょうけど)そのときに騒がしい大神神社(失礼/苦笑)よりもこっちの方が静かだしこじんまりしてるし、なんだか落ち着くなぁと思ったわけです。景色がいいしね。



 で、中学時代にまあいろいろありまして。そんなときに学校帰りに泣きながらチャリをぶっとばしてくるところだったんですよ。駆け込み寺、みたいな。(寺じゃないけど)



 そこで本当に1分間の深イイ話的な感じの出来事とかもあったりして、ますますここが好きな場所になって。確か高校受かったときとか卒業したときもここに来たんじゃないっけなぁ? とにかくいつ来ても落ち着く素敵な場所なのですよ。



 まあ私には蓄積された思い出があるので、すごく素敵ないい場所だなと思うわけですが、まあ全然知らない他人にとってはどーでもええ場所ですわな(笑) 別に連れてこなくても良かったなーと若干後悔しました。もうちょいわかりやすいところに連れて行くべきだった!



 そこから戻ってお昼にはまだ早かったので、とりあえず飛鳥行ってみるか、と。まあベタなところからとりあえず石舞台?と石舞台へ。まあ単純に石舞台も石の舞台があるだけなんですが、まあ中にも入れますよということで。本当は高松塚とかの方が楽しかったんじゃないかなーと思うんですけどね。本物が見れないんだったらいいやってことになったんですけど、それでもなかなか楽しいスポットですよ? あそこは。(ちょっと残念)



 続いての飛鳥寺は現在キャンペーン中で大仏開眼千四百年記念キャンペーンをやってて、拝観者全員に散華がプレゼントされるんですよね。しかもその散華のデザインが超近未来で素敵なんですよ! で、人も多かったし解説もその分すごく丁寧でわかりやすかったです。飛鳥寺も私は4〜5回来てる気がしますが、やっぱり来るたびに新鮮な発見があっていいですね。そのときそのときの年齢によって感じ方も違うし、さらに新しいものが見えてくる気がしますもん。古美術とか建築とかっていうのはそれだけの年月を積み重ねてる貫禄がありますからね。1回や2回で分かった気になるんじゃないよ!って言われた気がしました(笑)



 ちなみに飛鳥寺について言及しておくと、一応日本最古の本格的な寺院です。(ちなみに大神神社は最古の神社だよ☆)(いわずもがな日本最古の木造建築物は法隆寺なので本当に奈良って実はすごいんだよ!って思いますよね。願わくば平城1300年祭が成功しますように。せっかくキャラクターであんだけ注目あつめたんだからうまいこと発展させて欲しいもんです。難しいのはわかってるけど!)……でまあ、蘇我馬子が建てた寺なんですけど、当時としては本当にでっかい寺だったんですよね。百済とかからいっぱい人呼んでたてたっていう。だから配置とかも特徴的で、今でこそ全部焼けてなくなっちゃいましたけど、四天王寺みたいな塔がどまんなかに来る珍しい配置だったんです。



 結構そういうのも詳しくなってしまったといいますか、それなりに知識を得てしまっていたので(四天王寺もいったことあるし)解説してくださったお坊さんと結構語ってしまいました。いやーでも本当に楽しかったですよ、飛鳥寺



 で、腹ごしらえではないですがせっかくなので蘇をのんでおきました。めっちゃ濃いのむヨーグルトって感じです。



 さてこっからどうします? ということに。一応古代はこんなもんでいいかな、という雰囲気だったので、じゃあ奈良時代いきますか、と。でも奈良市内の観光をするならむしろ車が邪魔になるので、どうせなら車でしかいけないところにいきましょうよ、ということに。



 候補に挙がったのが法隆寺室生寺。でも法隆寺にいってしまうと、そこからの展開が難しいなぁ、と。(当麻寺とかもおすすめなんですけど、まあメジャーじゃないしね)じゃあ室生寺いって、そこからいけそうだったら長谷寺まわりますか!というコースになりました。



 久しぶりに室生寺までいきましたけど、やっぱりドライブはいいですね! しかも山の上がちょうどいま紅葉の見ごろで!!! まあいい加減腹が減った!ということで先に近くのうどん屋へ。山菜うどんをずぞーっとすすっていざ室生寺でございます。



 ちなみに室生寺はちゃんと拝観するのは2回目で、前回は小学生のときだったのでだいぶ記憶も薄れてまして。たしか長い階段を祖母と二人で数を数えながら登ったなぁという記憶だけだったのでちょうど良かったですね。(赤い欄干とかはすごく記憶にのこってました。やっぱり色のアクセントかな)



 室生寺奈良時代末期にどこぞの天皇の病気平癒を祈って建てた寺ですけど、とにかく山深いところにあるわけですよ。今でこそ車で来れるようになってますが、その当時からすりゃ異国ですな、異国。修行になるってもんですよねー。(ちなみに珍しく女性OKなんで女人高野ともよばれてるそうな)。



 そんだけ古くて山深いところにあるので、眠ってるものが綺麗に保存されてるわけです。(戦火とかにあいにくいからかな、と勝手に想像)国宝とか重文がごろごろしてるわけですよ。金堂の中とか狭いぐらいですもん(笑) イメージは三月堂みたいな感じかな? とにかくいっぱい仏像が目白押しで。五重塔が有名ですけど、仏像もなかなか素敵なんですよ! 個人的にすきなのは十二神将です。こいつらがまーカワイイのなんのって!!(おおはしゃぎ)



 サイズが小さいのでかわいいんですけど、超ノリノリなんですよみんな。鎌倉時代の作風だけあってぐっと好みに近くなってますからねー。「しかしこの十二神将ノリノリである」とか勝手に言ってはしゃいでたらNさんに怪訝な顔をされてしまいました。うん知ってるこんな楽しみ方してるのは特殊だって!(でもいいじゃない楽しみ方は自由だもの)



 暗かったので奥の方があまり綺麗に見えなかったのは残念ですが(さらに人も多かったので……)なかなか素敵でしたよー。あ、ちなみに建物自体も国宝なので見所満載ですよ! 本堂も国宝です。なんかもうすべからく国宝です(笑)



 さてメインの五重塔ですが、これはもうさすがの貫禄ですよ! 階段下から見上げる絵が一番素晴らしいと思います。ちょっと人が多かったので少しうるさかったですけど、これが本当に無音の中で山の中にたたずんでいる五重塔とひとり対峙したら泣けると思います。(むしろ平日の夕方とか超来たい)綺麗なんですよね、とにかく。屋外の五重塔で一番小さいんですが、とにかく居住まいが綺麗というか、風情があるというか。違和感がないわけです。



 ちなみに平成10年、台風によって損傷を受けたんですがそれもまったく感じさせませんでした。宮大工の凄さをも同時に感じましたね。ううん、技術と伝統というのは本当に素晴らしいものだ!



 ほくほくしたところで、奥の院までレッツトライ。ちなみに階段が250段前後あります。私はわりと平気ですがNさんはきつそうでしたねー。年の差かな?(さらっと失礼なことを)



 景色が綺麗なんですよ、とにかく! まあ一山登ってるので当たり前っちゃ当たり前ですが。登っていく最中の石段も本当に山深くて、ちょうど日光東照宮奥の院に行くときにも同じような感慨を得ましたけど、道のりも素敵なんですよね。



 ちなみに奥の院でおみくじをひいたら吉でした。まあ、そんなものです。「生死は大かた死也」って書かれてましたけどね☆



 これを見て、そういや吉でこんだけ悪かったら凶ってどんだけ悪いんだ?と思いまして。セルフおみくじ(自分で引き出しから紙を取り出す)だったので、もう100円はらってえいや、とたまたま目に入った引き出しをあけたら見事に凶をひきあててしまいました!(運がいいんだか悪いんだか) ちなみに文面としてはすべからくダメで、「病人はねつ病たんのやまひ十に八九は本ぶくなし」とか書かれてました。うーん、やっぱり最悪だな。「生死は十に八九は死すべし」ってそれ吉の「大かた」と同じじゃね?とかつっこみどころは満載でしたけども。でも古いおみくじほど容赦がないので大好きです! ちなみに過去本気で凶を2回ひいたことがあります。(1回目は初詣の2月堂で、2回目は広島の宮島)意外と凶って出るもんですよ!



 そしてさらになんと日曜日ということでお茶席がでておりました! 裏だったしお手前を拝見したいなぁと思って席の近く(といってもベンチに毛氈を引いてあるだけだったので上座も何もない)に座ったんですが、見事にその場を仕切っておられるだろうおばさまに捕まってしまいました(苦笑)いやいいんですよ、いいんですけどね! これが見事に微妙にかみ合わないといいますか、話が。



 大阪から来たといったら箕面の紅葉の話になり、行ったことねーよと切るわけにも行かず、「箕面の紅葉は綺麗ですよねぇ」「そうみたいですねぇ」みたいなふわふわした会話をし、ここはやっぱり地元トークに持ち込むべきだろ!と思って実家は奈良なんですよといったら信貴山の紅葉の話になり、やっぱり行ったことねーよ!とも言えず、「信貴山の紅葉もきれいですよねぇ」「みたいですねぇ」という不毛な会話をひたすらしておりました。しかもおばさまお上品だからとてもとても声が小さくて何いってるのか全然聞き取れなくて、3割ぐらいカンで会話してたったいうね。



 お茶とお菓子はすっごくおいしかったし、お茶碗も素敵だったし、むしろ道具とか拝見したかったんですけども! 結局すごすごと退散したのでありました。いいよいいよ、今度Yちゃんと来たときにもうちょいちゃんと拝見するよ……。



 さて室生寺良かったね、素敵だったね、ってことでそのまま今度は長谷寺へ。飛鳥もそうでしたがこっちも前に敢行した「免許取り立て・MT・カローラ・レンタカーの旅(通称『若葉マークは免罪符』ツアー)」でいったことがあるんですよね。そのときと同じ駐車場にとめたんですが、明らかに上達してて自分でも嬉しかったですよ!(ちなみにそのときは一人が降りて誘導しないとバックで車庫いれができなかった。っていうかその方法でもとめるのに10分ぐらいかかってた)



 長谷寺は元の縁起は奈良時代なんですが、建物とかは江戸時代なのでかなり新しい感じのするお寺です。なので門とか回廊については完全に日光を彷彿とさせるつくりになってますね。(ていうか調べてみたら本堂とか家光公寄進だったよそりゃ似てるわ!)でも室生寺に比べてずっと俗世と繋がっているというか、向こうは修行ですけどこっちは民衆のお参りって感じがしてそれはそれで親近感が持てて素敵ですよ。

 

 ちなみに本尊は十一面観音立像でこれが10メートルあります(笑)すっげぇでかいんですよ、これが! ちなみに特別拝観でなんと直接ご本尊のお御足に触れますよ!っていうのをやってたんですが(つまり1000円払えばおさわりOK/もっと他に言い方は無いのか)そのときは時間も差し迫っていたし、Nさんがあまり乗り気ではなかったので断念いたしました。(これあとで聞いたらすっごくよかったらしいですね! まだ拝観期間はあるみたいなんでそのうち行きます絶対!)



 でも長谷寺は景色もいいので好きですよ! そっからさらに五重塔も見ました。ここの塔も綺麗ですね。そしてやっぱり大衆のためのお寺だな、というのがわかりますね。奥に進んでいくと普通に墓地もあるのでね。夕方でだんだん暗くなってくる中をしみじみしながら歩いておりました。この前に来たときは墓地の井戸で大はしゃぎしてたんですが(こらこら)今回はそういうわけにもいかず。



 さてどうしよう、まだ帰るにはちょっと早いかも?ということになったので、そっからさらに曽爾高原までぶっとばしました(笑)ライトアップは終わっちゃってたんで、完全に真っ暗になるギリギリに行ったんですけどまー不気味でしたね!(わくわく)完全に帰れなくなりそうな雰囲気でした。いやー時間帯が違えば感覚がかわってくるものですね。



 いい加減帰らないと、ということになったので奈良に別れをつげ、大阪に帰還することに。ちなみに奈良を走っている間はNさんに「安定感のある走り」と評されてたんですが、大阪に入ってからまったくその余裕がなくなりまして(だって仕方がねぇよ昼でも焦るのに夜だもんよ!)やっとの思いでGSにつっこんだときとかかなりドキドキでしたもんね。ちなみにセルフで入れたら尊敬されてしまってびっくりしました。車に乗らない人にとってはかっこよく見えるんですかねー。



 無事に余裕をもってレンタカー屋に到着し、若干歩きすぎて疲れてぐったりしてたんですが、そこから晩御飯を食べにいきましたー。疲れてたのでそんなに会話も弾まなかったんですが、それでもおいしいいわし料理をご馳走になりましたよ(笑)



 でも他人を案内するのってやっぱり気を使いますね。そして実際行ってみて思ったんですが、やっぱり好みというのは違うんだな、と。私が思う寺社仏閣や遺跡に対する意識とNさんが思うそれはやっぱり少しずつ違っていて、おそらくそれは慣れの問題かな、と思うわけです。私はそれこそ生まれ育ったのが奈良で、いろんなお寺や遺跡をめぐっているし、自然とその空間を楽しむ経験を積み重ねてきているわけですよ。むしろお寺に行くと懐かしいと感じるぐらいですから。



 Nさんは生まれ育ちが関東で(田舎ではありますから自然や文化に対する感覚は似ていると思う)、お寺や神社っていうのはそれほど無いわけで。むしろお城にいったりする機会の方が多かったみたいなんですよね。それに寺社仏閣に興味を持ったのは大学生からだというし。



 一緒に寺社仏閣をめぐるメンバーは大抵地元の友達で奈良っ子ばっかりなのでそんなことを思ったことがなかったんですが、奈良に住む人々に積み重なっているものについて思いをめぐらせてしまいました。



 ま、単純に人が変われば楽しみ方も万別なんですけどね! 今回私チョイスで勝手にめぐっていたので、微妙だったかなと思ってしまいました。もっとわかりやすいツアーにすればよかったかな、と。でもやっぱり私が一番素敵だと思う奈良を体感してほしいと思うんですよねー。だって本当に素敵なところなんだから。



 今日はここまで。