本番。

 とりあえずは成功だと、思われます。


 半年間準備していたフォーラムの本番でした。ええもう本当に朝メシとか無理無理!みたいなね(笑)とりあえず朝イチでいってあれこれ準備して、階段を駆け下りたり駆け上ったりしてあれこれやってミスがいっぱい発覚して本当に泣きそうになったけど耐えて、どうして一番全てを把握している私が司会をやるなんて最悪な布陣なんだろうと何回繰り返したかわからない愚痴を唱えてました。



 そりゃ司会は皆さん嫌がるでしょうよ。たぶん別にいいっすよと怖いもの知らずにひきうけられるのは私の若さゆえだと思ってますけども。でもそれと並行して全ての準備をやっているのは私なわけで。そんな私が司会をしてしまうと、司会をしている間に不測の事態が起こったとしても対応できないということになるわけです。正直ほんとどーなのこれとか思いながら、とりあえず司会の準備もしておきます。



 司会はまあ、特につつがなく終了しましたよ。だって台本あるし(笑) 若干のアドリブがあってその際にはドキドキしたしミスったりもしましたけど(本当にあれはもう今から思うと顔から火が出るぐらい恥ずかしいけどな! 知らんもう知らん!)なんとか終わりまして。何でか知りませんが褒められもしましたよ!



 また会自体もいろいろと問題はありましたが、そこまで重大な問題ではなくうまくいったと思います。本当にもういろいろと気を使いまくった一日でした。あーでもほんっっっとーーに終わって良かった!!



 でもいろいろ反省点の多い会でしたねぇ。そもそもの作りから考えるべきなのかもなぁとも思いました。ただこれの主催はぶっちゃけるとうちではないので(他部署のお手伝い、という位置付けだった。それにしては私の割いた時間とかありえないけどね!)そういうことも全部まとめて指示が欲しいところですが。他部署主催の会といいつつだいぶうちの意見も混ざってしまっているので難しいところなんですよね。全国でもうちの館だけ特殊扱いになってたりするし、たまに(笑)

 

 まあ何はともあれおつかれおつかれ、といって連れて行かれたのがリーガロイヤルの地下にあるレストランでした。レストランといいつつ位置づけは一応カフェらしいんですけどね? けどふつうに海鮮ピラフが2000円ぐらいするっていうカフェです。それはカフェなのかというつっこみをぐっとこらえつつ、何頼んでもいいよ!という館長のありがたいお言葉をしっかり真に受けてメニューを広げました。



 ちなみにそのときの席配置としましては、事務方お姉さま方3人と私が4人テーブルにつくという本当に女だけのテーブルになっておりました。もちろんそんなの初体験です! で、どうします? 何します? みたいなことをオホホと口元を押さえつつ(そんなイメージ)話していたわけですよ。



 お隣に座っていたのはご実家がお医者様(そしてご実家ぐらし)のお姉さまで。過去にも会話の節々にお嬢様感を漂わせてはいたものの(ex.『趣味がチェロ』)あまり深く絡むこともなかったのでそれほど知らなかったんですよね。どういう方なのか。



 でまあその方は普通にここに何回もきたことあるそうで。せっかくだからオススメは何ですか、とお伺いしたら「ここは海鮮ピラフが有名なのよ」とのお言葉。でもメニューにはおいしそうなものが他にもいっぱいあるしなぁと迷っていたら、ハーフ&ハーフというメニューがあるとのこと。(小さなサイズで2種類の料理が楽しめる。でもそれでも2000円以上はするんだぜ☆)



 じゃあ海鮮ピラフとペスカトーレにします!と魚介類大好きな私は迷いなく注文しました。ええ腹が減ってますから! 今日めっちゃ働いたしこれくらいの代価はいただいてもいいだろう! ということで。



 お隣のお姉さまはすでに軽く軽食をとられていたそうなので、デザートだけでいいや、ということに。ウェイターさんを呼んで、それぞれ注文いたします。そのときお姉さまが頼まれたメニューが衝撃的でした。



 「プリン・ア・ラ・モードの生クリーム抜きで」



 私はほとんど甘いものを食べないので認識が間違っていたらあれなんですが、プリンアラモードって通常のプリンに生クリームかけてフルーツなどを盛り合わせたものじゃないんですか? 私は今までそうやって生きてきたんですけど! 今の注文はカフェオレのミルク抜きみたいな注文だと思ったんですけど違いますか!?(それもうエスプレッソやん、みたいな)



 まあ人の趣向など人それぞれですからね。きっと彼女はプリンとフルーツが食べたかったんでしょうね。うんうん、とひとり納得しつつ会話を続行。



 さて料理が運ばれてきまして。目の前には海鮮たっぷりのピラフにパスタ。おっほう!とテンションがあがって食べ始め、そのうまさにう〜んvvと感動し。たぶん女子が甘味食べてるときと同じ顔してると思いますけど、とにかくほくほくしながら食べていたわけです。



 すると隣のプリンアラモードが運ばれてきまして。隣のお姉さまが放ったひとこと。



 「あーバナナあるやん。バナナも抜いてもらったらよかったー」



 な ん で す と ?



 いや私もそんなにバナナは好きじゃないですけど! 昔は確かに嫌いでしたけど! でももう、お姉さま、お皿の上に乗ってて食べられるものはプリンだけですよ? プリンを召し上がりたかったのでしょうかお姉さま……!



 と私の頭の中は大パニック。さらに食べながらの会話がそこから派生して好きなもの嫌いなものについての話に。



 そこからはもう衝撃の連続でした。



 「魚が嫌いなんよねぇ」



 「家やったらほぐしてもらえるから食べられるけど」



 「外で魚頼むとか信じられへんわ。あんな面倒臭い食べ物」








 ……泣いて、いいですか?











 いや、いいんですよ本当に。人の好みなんてそれぞれですから、好きなものを好きなだけ食べていただければいいんです。みかんが嫌いな彼とか、タマネギのすべてを否定した彼女とか、白米が嫌いといういっそ日本人として生まれてこなければよかったねという彼女とか、みんなそれぞれに個性だと思いますよ? だから別にね、何もいいませんけども。



 でも、何も、隣でうれしそうに海鮮食ってる隣でそれを全否定しなくても……!!(涙)

  

 世界の広さを知った、そんな一幕でした。



 ちなみにそこから自炊の話になったので、以下会話抜粋。



「いわしさんって、何でも作れるの?」

「何でもってわけじゃないですけど、レシピさえあればだいたい作れると思いますね」

「すごいねぇ。私何も作られへんわ」

「あ。でもたぶんカレーぐらいだったらみなさんも作れると思いますよ!」

「あ、カレーやったらなんとなく想像つくかも。たぶんカレーに近いもの作れそう!」

「(え……?)野菜切って煮込んで、ルーいれればいいんですよ」

「ルーってすごいよねぇ! あれ入れたらカレーになるんやろ? 魔法のカタマリやんねぇ!!」



 

 ……お母さん、またひとつ、世界の広さを知ったよ……。(遠い目)





 まあそんなこんなな会食も無事終了し、帰路についたのでした。なんていうか、本当に、がんばったよ私!!(いろんな意味で)



 今日はここまで。