古武道。

 おくがふかい。


 本日は朝からYちゃんと下鴨神社に行ってまいりました! 葵祭りの前座として古武道の奉納があると聞きつけたからです。といっても古武道奉納自体それほど周知されているわけではなく、調べてみても13時開始、というい情報だけしかなかったため、よくわからないまま11時頃に境内へ。ところが案内がでているわけでも観客席が設けられているわけでもありません。どうすりゃいいんだ?と思って巫女さんに聞いてみると「とりあえず13時からですので境内にいてください」とのこと。



 そんなにいっぱい人が詰め掛けるような行事でもないのか、ということでまずは腹ごしらえで出町柳駅の近くのオムライス屋さんでお昼をいただきました。



 ちなみに3日には毎年恒例の流鏑馬奉納があったんですが、予定が合わずに断念。ここ何年か流鏑馬が見れてないので是非みたいんですけどね。鎌倉の鶴岡八幡宮小笠原流流鏑馬を見て以来心が奪われてますんで(笑)ちなみに二条城で日本放鷹協会の実演を見たときも見事にはまり、次の年には体験したい人で迷わず手を挙げて実際に鷹(そのときは隼でしたけど)を飛ばしましたからね!

 

 何にせよ面白そうなものは何でも見たい我々なのでしばしだべったのち12過ぎには境内へ。わりと人も集まり、人ごみの中で古武道を拝見してきました! それほどかっちりひとつひとつが紹介されるわけでもなく、古武道の流派も沢山(全国各地からですって!)あったので2〜3箇所で同時進行されていたため、全てを見切れたわけではないんですが、どれもなかなか興味深かったです。



 まず種類だけでも柔術、剣術、居合術、抜刀術、槍術、杖術、棒術、薙刀術琉球古武術、砲術、弓馬術鎖鎌術とまあ多種多様ですよ! そしてどれもこれも完全に時代劇の世界で、自他共に認める時代劇フリークのYちゃんと一緒におおはしゃぎしておりました。だって琉球古武術の人なんかメリケンサックみたいなの持ってたりしたし!(あれで衝いたらマジしとめられると思う) 琉球古武術は本当に本州の武術とは一線を画してましたね。動きがまず全然違いますもん。どちらかというと中国系(こう見えてジェット・リー主演の中国映画はほとんど見てますから!)に近いかな、と。そしてまるで舞いのように見えました。あとはメリケンサックもそうですけど、鎌もって戦ってたりね。あれは本当に時代劇か漫画の世界だと思いました(笑)



 剣術や居合術はまず真剣なことにはしゃぎ、時代劇の殺陣のような動きにときめき、太刀だけでなく脇差の型なんかもあって面白かったです。日本刀もそれほど詳しくないので扱ってる刀がどんなものなのかとかわからなかったんですが、あれも詳しくなったら楽しそうですねぇ! 日本刀も奥が深いですもん。それに刀を抜いてから収めるまでの一連の流れがどこの流派も本当に綺麗で流れるようでした。真剣なんてきっと普通の人には抜けないんだろうなぁとしみじみ思いました。



 槍と薙刀はとりあえず、長い!(笑) 薙刀は想像つく長さでしたけど、槍はマジで長くて、本気で物干し竿ぐらいあるんじゃないかと思いました。あんなもん操ってたとは! でも確かに戦場で戦うにはあれぐらいのリーチがあったほうが強かったんでしょうね。しかし甲冑つけてあんなもん振り回そうと思ったら相当な体力がいりますよ。いやぁ鍛えてたんだな! ちなみにどうでもいいですが私は甲冑を、Yちゃんは十二単を着たことがあります。お互いどっちも身動きがとれない、ということで同意しました(笑)



 杖術や棒術を見れば、ああ、水戸のご老公はこの技を会得しているのであるなと納得し(そこ?)、砲術では今はほとんど儀礼用だといいますけど、やっぱり実際の火縄銃が見れたのが嬉しかったです。ただ、本当に発砲するわけにはいかないので全部打ち出す音を声でやってましたけど。「えーーーい、だーーーーんっ!」つって(笑) でも沼地での弾込めの型とかめちゃめちゃかっこよかったですよ! なるほどこりゃあ3段戦法にする必要があるわ、と長篠の戦に思いをはせていたのでした。



 そして柔術もいろんな流派があったんですけど、個人的に一番心に残ったが「竹内流」という流派。これが一番興奮してわくわくしたので、絶対名前覚えてあとで調べてみよう!と思ってまして(笑)



 ちなみに今いろいろと調べてみたんですが、あんまりこの古武道の奉納自体そんなにどこにも取り上げられてないんですよね。下鴨神社の公式にいけば奉納古武術一覧みたいに出るかと思ったんですけどそんなこともなく。流鏑馬がフューチャーされるのはそりゃわかりますが(だってそりゃあかっこいいし!)、古武道も同じぐらいわくわくすると思うんですけどねぇ。日本古武道振興会の方でも別に出てないし。私ぐらいですか興味持つのは……!(流鏑馬のときも放鷹のときも帰ってからすげぇ調べまくった人)



 ちなみに竹内流は公式があったのでいろいろ見てみたんですが、かなり古い柔術のようですね! きちんと日本の柔術として成立した流派の中では一番古いと書かれていてびっくりしました。そして事実、かなり実用的な型が多くて面白かったんですよ。総合古武道ってことで体術だけじゃなく剣も、居合抜刀も、棒杖も全てやっていて、なおかつその型の最後に必ず「とどめ」の動作があるのがまたすごいんです! 確実に急所を押さえる型っていうのが容赦がない感じがして。(ちなみに調べてみれば、それは不殺の心のあらわれなんだそうな。最後の一手さえ止めれば確実に捕縛できるわけですからね。なるほどー)あと普通に当身もあってびっくりしました。今あご蹴り飛ばそうとしたよ!?っていう(笑)



 近くに道場があればマジで習いたいぐらいの勢いのときめきだったんですが、残念ながら大阪にはないようで。でも本当に演舞を眺めてるだけで楽しかったので、満足でした。いやぁ面白かったし、興味深かった!



 あとは外国人の方も結構いらしてて、棒術をやっていた若い金髪の青年がいたんですが、勝手に私とYちゃんの間で「ルーク」と呼ばれてました(笑)だって胴着とか着てたらもうジェダイにしか見えないんだもの!(ちなみに外国人の師範代もおられました)(勝手にマスターって呼んでました)



 もし予定が合えば是非来年も見たいですね、古武道奉納。来年は流鏑馬とセットでみたい!



 今日はここまで。