インド旅行記3日目。(バラナシ )

宗教の違いが文化と生活の違い。


・朝4時半ごろ、到着予定時刻に目が覚める。
・こんだけ着込んでてちょうどいいぐらいなのにガイドさんはTシャツ一枚で寝てた。すげぇ。
・ガイドさんが確認したところ、どうやら到着時刻も1時間以上遅れてる様子
・まだ寝れる、と思って二度寝
・何回か寝たり起きたりを繰り返し、そろそろかな、という時刻になってきたので身支度。
・といっても顔洗うような場所もないので荷物まとめるだけですけど。
・遅れに遅れ、6時頃にようやくバラナシ(ベナレス)に到着。
・ここはガンジス河のほとりの町なのです。
・駅を出て、ガイドと共に迎えの車へ。
・一旦ホテルに寄ってくれるそう。良かった!
・途中で街の屋台でチャーイをご馳走になる。店によって味が違うけどどこのチャーイもおいしいなぁ。
・紙コップではなく、素焼きのぐい飲みみたいなのにいれてもらう。
・なんと使い捨て。土に還るので超リサイクル! すばらしい!
・この素焼きのカップで飲むのがうまいんだよ、といわれて納得。さすがです。
・バラナシは本当に田舎。デリーが大都会、アグラがちょっとした都会だとしたらバラナシはめっちゃ田舎です。
・大体舗装道路自体少ない。
・全体的にごみごみしてるし、野良牛、野良犬、野ブタまでいる。野ブタとか普通にゴミ漁ってるし!
・車よりもオートリクシャーやサイクルリクシャー(自転車のタクシー)の方が多い感じ。
・当たり前だけど土ぼこりが凄い!
・田舎道をひた走り、バラナシの街へ。
・ガンジス河にかかった橋を渡る。
・ガンジス河でかい!!
・と思ったら雨季+何十年ぶりかの洪水だかなんだかでかなり水量が多いんだそう。
・まずホテルにチェックインし(高級ホテルでした!)お風呂に入ってちょっと休憩
・しかしホテルの高級感と町並みの感じのギャップが凄い
・10時ごろから観光開始。まずはバナーラス・ヒンドゥー大学へ。
・この大学、かなり規模も大きく日本からの留学生もいるとか。
・実際校内に入っていくと本当に広い!! 日本は建物がずらりと並ぶけど、一個一個の校舎の間が普通に森みたいになってます。規模が違う……。
・外国の大学ってどこもこんなのかな。
創始者銅像とかが建ってるのは万国共通ですね。
・大学の中にあるビルラー寺院というヒンドゥー教のお寺へ。
・バラナシはヒンドゥー教の聖地のひとつで、シヴァ神のお膝元らしいです。
・当然シヴァ神をまつってあるわけですけど、シヴァといえばシヴァ・リンガ信仰です。
・以前奈良博でマトゥラー展見たときに始めて知って、古い時代の信仰像とかは見たことあったんですが現在の信仰の形を見るのははじめて!
・なかなか興味深かったです。確かに人間の本能的な部分としては崇拝するのは納得ですよね。
古事記でもイザナギイザナミからスタートするわけですもんね。
・と思って調べてみれば普通に日本でもめちゃめちゃありました。
・ちなみにシヴァの奥さんがパールバティ、その子供がガネーシャです。
ガネーシャとは有名な幸せを呼ぶ象ですね。
ヒンドゥー教多神教かと思っていたら、どうも厳密にそういうわけではないようで。
・大いなる神という存在がいろんな形になって現れるのであって、神は神、とでっかく一神教のよう。
・あくまでキリスト教イスラム教に対して多神教という定義ですね。
・なので日本みたいに独立した神様が八百万もいるわけではない。
・本当の意味での多神教は日本だけなんじゃないかと思います。
ヒンドゥー教成立(ていうか何をヒンドゥー教とするかも実は曖昧)の経緯は日本と似てて、相手の神様を取り込んでいくっていう過程は同じだけど、日本は縁戚関係で組み込んでいくのでそれぞれの神様は独立するんだけど、ヒンドゥー教としては生まれ変わりや変化の一種、になる、とか。
・実際、仏教のお釈迦様はシヴァの変化のひとつだそうな。
・ううむ、興味深い!
・ちなみにシヴァリンガにお祈りすると子宝に恵まれるそうですよ。(そりゃそうか)
・出てきたところでガイドさんに生絞りオレンジジュースおごってもらう。うまい!
・車に戻って続いてドゥルガー寺院へ
・とにかく道が混んでて人が多い!
・やっとこさ到着したドゥルガー寺院はとにかく真っ赤。
ドゥルガーはシヴァの奥さんなので、パールバティの違う姿とか言われたりします。
・入り口までの間に子供たちに取り囲まれるのはいつものこと。
・目を合わせないで通過。
・ガイドの説明を入り口で聞き、靴を脱いで中へ。
・ガイドが同行していないので中でいろんなオッサンに声をかけられる。
・親切なのか自称ガイドで金や寄付を要求するのかが読めないので近づけない。
・ゆっくり見学するのも大変だよ!
・細部にわたって作りこまれてるのはヒンドゥー寺院も同じ。
・でもイスラムのモスクはただそこにある「空間」を重視しているので、根本的に性格が違う。
・どちらかというと仏教に近い感覚ではある、が、それともやっぱり違う。
・全体的にデザインが攻撃的で前衛的でカラフルなイメージ。
・あとサルがいっぱいいるお寺、とガイドブックには書いてあったけどそんなこともなかった。
・続いてバーラトマーター寺院へ。
・こちらはガンディーが建てたお寺だそうです。
・さっきとは違い人が少ない。
・しかも見た目も寺院っぽくない。普通のビル?
・と思って中に入ると、中心がでっかい吹き抜けになっていて、地面に巨大なインド国土の彫刻が!
・なんとこの寺院、本尊がインド国土そのものです。
・床一面に彫られたインド国土で、ちゃんとヒマラヤなんかの山脈が凹凸で表現されています。
・ガンディーについては、インドを独立させたことと、とにかくインドをひとつにまとめようとしてたことしか知らないですが、確かに考え方には納得。
ヒンドゥー教の寺院でもなく、イスラム教のモスクでもなく、インドという国自体を祀る寺院を作りたかったんだろうなぁ。
・最終的に宗教対立からの派生で暗殺されたというしね。
・うーん、と感慨深く見ていたら、おみやげ物やがありました。
・ステッカー1枚10ルピー(約20円)で売ってました。カラフルなヒンドゥーの神様など盛りだくさん!
・可愛かったので姉はガネーシャハヌマーン、私はシヴァのステッカーを購入しました。
・ついでにようやく10ルピー単位の小額紙幣ゲット!
・手帳に貼ろうかな。(そしてますます手帳がカオスに)
・そこでようやくお昼ご飯タイム。
・近くのレストランにてやっぱり同じくカレー定食(ターリ)をいただきます。
・ここのチキンカレーも野菜カレーもうまー!
・豆スープはやっぱりだめだなぁ。
・おいしくいただき、続いておみやげ屋へ。
・シルクのお店にいってコーラ飲みつつ一通り説明をきく。
・いろいろ見せられるが正直シルクは高いので買う気になれない。
・そんなことよりもっと安い雑貨とかないの?
・ざくざく出てくる
・が、進めてくるのはやっぱり高いもの
・ボールペンとかでいいよ!
・1本150ルピー(300円)ぐらいのデコられたボールペンが出てくる
・確かにインドっぽいし可愛いっちゃ可愛いんだけどなー
・5本で450ルピーぐらいまで値切る。
・まあツアーの店だしここまでかな。
・ボールペン買ったんだからもういい、次いく、といったら「出口ないよ」とか言われる
・入ってきたところが出口だよね!とか言ってにっこり笑って出て行く
・そんなにキレられなくてほっと安心
・まだ笑顔で済んでよかったー
・続いて別のシルク屋へ
・こっちほ本当にシルクしかなかったのと、まあまあ値段が手ごろだったのとでちょっと見る
・1枚3000円ぐらいのショールを姉が気に入ったので、2000円ぐらいまで値切る。
・もうちょい安いと思うけど、まあこんなもんかな……。
・終わったよーとガイドに言いにいったら彼女と電話してた
・ちなみにこのガイドさん、最近彼女が出来たらしく一日中絶え間なく電話してます(ちょっとした移動時間とかもずっと電話してる)
・もうちょっと見てて!といわれて仕方がなくサリーとか見る。
・サリーもパンジャブスーツ(もうちょい簡単な民族衣装)も可愛いんだけど着る機会がないからねぇ
・いい加減もういいだろう、とガイドをせかして車へ。
・続いてはサールナート観光です。
サールナートは今度は仏教の聖地。ブッダが初めて説法したところです。
イスラムヒンドゥー教は詳しく知らないけど、仏教なら任せとけ!
・まあ知識の大半は手塚治虫ブッダと「聖☆おにいさん」だけどな!(後者はどうなんだ)
・でもサールナートはまだぐっと雰囲気が変わる
・田舎っていうのもあるけど、人が少なく緑が多いイメージ
・アグラはイスラムの都市(イスラム教の帝国だったムガル帝国の首都があったので)、バラナシはヒンドゥー教の都市(ガンジス河と共にある)、サールナートは仏教の街、と三者三様で違いが面白い。
・まずは博物館で、仏教とヒンドゥー教それぞれの石像などを見学。
・かなり融合してる部分もあるけれど、仏教の仏像はやっぱり落ち着くというか、見慣れた感じ。
ヒンドゥー教の像はどれもイケイケで面白い
・英語の解説がざっくりしていて歴史とか全然わからないけど、なかなか興味深かったです。
・続いてムルガンダ・クティ寺院へ。
・日本から寄贈された鐘が吊られていたり、中には日本人の野生司香雪という人が書いた壁画があったり。
・壁画の隅にはちゃんと日本語で説明文が書いてあることに感動する
・調べてみたら、壁画が描かれるまでにもいろんなドラマがあったそう……
・ちなみに昭和11年(説明文には皇紀二千五百九十六年て書いてあった)完成
・70年経った今でも色あせずに残っていました。感慨深いなぁ。
・その後公園になっている鹿野苑にちゃんと鹿がいたりとか(奈良の鹿より大人しそう)
・日本での五重塔なんかの元であるストゥーパを見たりとか
サールナートも堪能しました。むしろ仏教聖地をもっといっぱいめぐりたいなぁ。
・ちなみに夜にはガンジス河のガート(沐浴するところ)で礼拝(プジャー)が行われるそう
・ガイド曰く、オプションだと高いけど俺に言えば〜云々。
・まあせっかく来たから見とくか、ということでガイドに乗っかる
・いいよいいよ、マージンをとるがいいよ(微笑)
・HISとは関係なく勝手にいくのでガイドの知り合いのリクシャーワーラー(リクシャーの運転手)に乗せてもらい、一番賑わうダシャーシュワメード・ガートへ。
・船の上から礼拝の様子を見ます
・と思ったら別の日本人ツアー客とそのガイドが!
・おばさまお二人でしたが、日本人客見たのも久しぶりだったので話はしなかったけどちょっとテンションあがる。
・なんでもそのガイド同士は従兄弟らしい。
・確かガイドの地元がアグラで、アグラでも知り合いいっぱいいたよね?
・どこまで本当か知らないけど、実際兄弟はめちゃめちゃ多いらしい
・さすがインド!
・プジャー自体はちょっとしたショーみたいで面白かったです。民族音楽っていいよね!
・花とロウソクのカップ(火をつけてガンジス河に流す灯篭的なもの)をひとつ10ルピーで子供が売りにくる
・まあまあ、ということで購入
・一回買ってもまた売りにくる
・子供もこっちも双方必死
・なかなか楽しかったよ! ということで待ってたリクシャーのおっちゃんと合流
・リクシャーにのってホテルへ帰る途中、道がすごく混んでいたのでおっちゃんがひょいっと横道へ
・細い路地みたいなところを少し進んだところで警察に止められる
・凄い剣幕で怒鳴る警官
・ガイド曰く、進入禁止の道路だったらしい
・おっちゃんが何か説明する。たぶん私たち観光客を乗せてるから見逃してよ、的なこといったんだと思う
・警官ブチ切れ
・突然おっちゃんにグーで殴りかかる
・私たちドン引き
・おっちゃんは慌てて、戻るから、戻るからごめん!と方向転換しようとする
・すると警官、一緒に乗ってたガイドに怒鳴る
ヒンディー語なんで全然わかんないけど、たぶん、ガイドのお前がしっかりしてないのがあかん!みたいなこと言ってんだと思う
・警官ブチ切れ
・やっぱりガイドにもグーで殴りかかる
・呆然とする我々
・え、何、私らどうしたらええねん
・なんとかガイドとおっちゃんがなだめて警官から逃げ出す
・正直警察官がいきなりグーで殴る場面に初めて遭遇したのでびっくりです
・広い道に戻って走りながら、ガイド曰く「インドの警察はまるで王様みたいなんだ」「彼らはすごく横暴なんだ」と説明を受ける
・よくわかりました
・昔の憲兵とかそんなイメージかしら……国家権力……
・でもそんなガイドも運転手も物乞いの子供とか来たら殴って追い払おうとするんだぜ
・そして結局それがカーストらしい
・なかなか面白いなぁインド
・ちなみにインドでトラブルに巻き込まれても地元警察は頼りにならないと地球の歩き方にも書いてありました
・ま、そりゃそうか
・ぐったりしてなんとかホテルに帰還
・最終日フリータイムの予定が、結局なんだかんだでリクシャーのおっちゃんとお城見に行くことになりました
・おっちゃん明日もよろしく!
・遅めの晩御飯
・やっぱりカレーです
・でもやっぱりチキンカレーとチャーイはうまいんだよな
・倒れるようにして就寝