コンタクトと石上神宮。

25年目の真実。


 母を駅まで送るのと、コンタクトを買いに行かなくてはいけないのとで8時には起きて朝ごはんを食べに行ったのですが、案の定祖母がヒートアップしておりました。私の「酒が好き」という一言がいけなかったのかとにかくまあ大変でした。祖母の中では「女性」というものは結婚して家庭を守り、子供を育て、決してでしゃばらず、粛々と生きていくものだというように決まってしまっており、それが絶対的に正しいので特に私なんかは神経を逆撫でしまくっておりますからね。

 ただ若干勝手に思うのは、祖母自身もある程度はそういう生き方に疑問はあったに違いないと思うんですが、時代がそういうものを許さず、また押し付けられてしまい、それこそが正しいと思わざるをえなかったんじゃないかな、という気がしています。祖母のプライドの高さと我の強さはそんじょそこらのキャリアウーマンなんかに負けてないと思いますもの。祖母が希望していた仕事につけていたら、もしかしたら違っていたのかな、と思ったりします。

 かといって私も好きなものをあきらめるわけにはいきませんし、自分の考え方を曲げるわけにもいきませんからね。プライドの高さは祖母譲りですから! 出来る限りうまくこう、お互い距離感をもって、平穏にいけたらいいなと思います。血圧あがるのはよくないですしね。

 結局は母は自転車で行くことになったので、寒いしもう一回布団にもぐりこんでいたら、突然父がやってきまして。おもむろに渡されたのはA4用紙2枚ほどに渡るレジュメ。タイトルは「仏陀の教えについて」だかなんだかそんなもので。「会社で話でもすんの?」と聞いたら「いや、本を読んでみて自分なりにまとめてみた」との返答。そこにはいろんな本を読んで父が得たのであろう、仏陀の教えが哲学的な概念として、父の言葉でまとめられておりました。父曰く、お釈迦様が仰ったことはすごく単純で簡単なことで、こういうことなんだ!だそうですが、内容を読んだ私は「そうですか」としか返しようがなく。よくまとまってますね、以外の何を言えと。

 むしろ内容云々よりも、ああ私の理屈っぽさは父譲りなんだなぁ……!としみじみ思った次第です。私がこうやって日記であれこれああだこうだ語ってんのと何ら変わりはありませんもの。この父にしてこの娘ありなのか、そうなのか……と違う方向で感銘は受けたのですが、時間がなかったのでまだ語りたそうにしていた父をおいて出かけてしまいました。話が長くなるからね! また時間があるときにね!

 ちなみに眼科の検診は1年ぶりでしたが特に異常もなく。度も進んでいなくてほっと一安心でした。普段は1ヶ月交換タイプなんですが、1dayも1ヶ月分仕入れてきたので旅行に行きまくりたいと思います。本当に旅行時には便利なのですよ!

 ケア用品なんかも購入し、帰りに本屋によってから帰宅。お昼に祖母が作ってくれた焼き飯と煮物とカップカレーうどんを食べておりました。普通にうちの家族はめちゃめちゃ量食うと思います。ひ、昼ごはんだからいいんだ! ご飯食べた後は姉と沖縄旅行の相談をちょっとして、ホエールウォッチングの予約をしておりました。無事に見れるといいんですけどね!

 午後はどうしようかな〜と思っていたらYちゃんからメールがきたので、お茶しよう!ということに。ただ朝から既に祖母を怒らせてしまっているので、ここでまたYちゃんと出かける、なんてとてもじゃないけど言い出せません。嘘が良くないのは重々承知しているのですが、買い物に行く、といい置いて出かけてしまいました。お互いの心の平穏のためにやむなし、と、していただきたく…!

 Yちゃんを迎えに行くと、どっかドライブしたい〜とのことだったのですが、行きたいところは多々あれど、どこも1日がかりで本気でがっつり取り組むべきところしか残っておらず。斑鳩も攻めたいし、吉野とかも攻めたいけど午後からだけじゃ無理だな、ということになったので、私の希望で石上神宮に行くことにしました!

 名前だけは知っていて、小学校のときは毎年習字を奉納していた記憶があるのですが、実は一度も行ったことがなく。距離感的に天理はいつも通過する場所なんで全然行かないのですよ! 逆にYちゃんは橿原神宮にちゃんといったことないらしいので、それはまた後日行くことにして、初めて石上神宮に行ってみました。めっちゃ近いのに!

 行ってみると、意外と観光バスやら車が止まっていてびっくり。ちょうど結婚式があったみたいで花嫁さんが見れました。白無垢って素敵!とちょっと思ったりしつつ、お参り。後で知ったんですが本殿の拝殿と摂社の拝殿、両方とも国宝だったんですね。宮崎観光しようと思って調べていたら、宮崎には国宝がないと知ったばかりだったので歴史の差を感じました。さすが奈良だぜ! 普通の村の神社扱いしててごめんよ石上神宮……ってかそもそも「神宮」ですからね!(神宮は天皇・皇室関係の祖先神を祭る神社につけられる格)

 ちなみにご神体は布都御魂(ふつみたま)という神武天皇が東征のときに、葦原中国を平定する際に使用した剣(布都御魂剣:ふつのみたまのつるぎ)の御霊です。ちょっと天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)とごっちゃになってましたが、草薙剣(=天叢雲剣)はヤマタノオロチの尻尾から出てきたスサノヲがゲットした剣ですからまた別ですね(その後日本武尊に渡されて、奉納されてるのは熱田神宮) ちなみにそのスサノヲがヤマタノオロチの尻尾を斬った剣も一緒に奉納されてるみたいで、天羽々斬剣(あめのはばきりのつるぎ)、御霊の名前は布都斯魂(ふつしみたま)っていうそうです。なんかいろいろややこしいですが、とにかく剣を奉ってる神社、ということで!

 それから物部氏の神宝に宿ってる神霊(布留御魂:ふるみたま)も一緒に祀っていて、基本的には物部氏の神社みたいですね。なんでもヤマト政権の武器庫だったこともあるんですって。歴史も伊勢神宮と並ぶぐらい古くて(記紀に記載がある神宮は伊勢神宮石上神宮だけ)なかなかどうして、めちゃめちゃ重要な神社ではないですか!

 ちなみにもともと本殿はなくて、拝殿だけでその奥の禁足地を聖地としてそこに剣を埋めて祀っていたそうですが、発掘調査で実際に出土した布都御魂剣(神武の使った剣)を奉納するために新しく建てたんだそうです。それを建てようと再発掘したら今度は天羽々斬剣(スサノヲがヤマタノオロチの尻尾斬った剣)が出土して、それも一緒に奉納したとか。へーへー!!(いろいろ新事実)

 それとは別に七支刀(しちしとう)という百済から倭へ送られたっぽい碑文が書かれた儀礼刀があるらしく、その碑文の解釈でもアレコレあるんだとか。とことん剣と武器に関する神社なんですねぇ石上神宮って。ていうかいろいろ調べていったら物部氏蘇我氏との戦いに敗れてのちに子孫が別名として石上氏を名乗ったんですか! 物部氏も調べていくと面白いですよね……! ただの豪族と思ってたけどいろいろ伝説があって侮れません。やっぱり神代も面白すぎるな! 日本書紀も読まないといけない気がしてきました。(古事記はだいたい読んだと思う)

 そんな感じでお参りを済ませた後は、桜井駅の近くのカフェでまったり。前を散々通っていたのに全然気づかなかったオシャレカフェでした。ハイビスカスティーなんてハイカラなものを飲んでみましたよ! あれこれうだうだおしゃべりするのは楽しかったです。

 買い物と偽って出てきているので慌てて17時に家に帰ったんですが、それでもやっぱり怒られましたねぇ。申し訳ない。

 晩御飯は年末にお歳暮として送られてきていたステーキ。すんごいでかさだったので1枚を半分にして食べたんですが、それでもとんでもない脂でした。いや、おいしいのはおいしいし、すんごいいい肉なのはわかってるんですが、なんというか後々胃がもたれるというか……。祖母が相変わらずヒートアップしっぱなしだったので、胃がもたれるのも酒のせいだ!とあれこれ怒られてしまいました。てかこの2日間怒られっぱなしでしたね。とにかくまあ、怒るだけの元気があって何よりです、というかね。怒らせないのが一番なのはわかってますけどね!

 そんなこんなでこれ以上長居しても、と思ったのでそそくさと大阪に帰還しました。いろいろ本当にすいませんね!

 今日はここまで。