正しい法事と。

ソライケの会。


 本日は実家で年忌があるということでスーツで帰還しました。黒スーツ買っといてよかった! 前々からずっとその日は空けとけと念を押されていたのでちゃんと準備されているのかと思いきや、思いのほか切羽詰まっていたようで、本当にお坊さんが来る直前までばたばたしてましたね。とりあえず体裁は取り繕えてよかった。私の直前で帳尻合わせる能力ってやはり親から受け継がれてるんでしょうね(親の背中を見て学んだともいう)。

 甥っ子たちが退屈そうにわちゃわちゃするのを抑えつつ、ひたすら正座でお経を聞き、みんなで墓参りに行き、帰ってきて仕出し料理を食べ(祖母は仕出し料理のことを正しく『ご馳走』と呼ぶのでそのイメージが強い)、談笑して甥っ子と将棋とオセロとととあわせを複数回ずつやり(手加減など一切しない)、じゃあまたということで解散とあいなったのでした。

 親戚が顔合わせてこうやってあれこれやるっていうのは私が小さいころから当たり前のようにやっていて、それを鬱陶しいとも古臭いとも面倒とも思っていなくて、むしろ親戚が親戚であることを自覚できるよい機会なんじゃないかとすら思っているのですが、おそらくそれはうちの家が親戚と良い距離感できちんとつながっているからなんだろうなぁと思います。みんな近場だし。金銭面でのやりとりとかないし。

 付き合いのないのを無理に付き合うのも別にいらないとは思いますが、せっかく親戚という枠組みで、集まるという行事があるのならそれはイコール会社の飲み会みたいなもので、純粋に楽しくて集まるわけではないけど集まったら集まったで情報交換できてこれもまた必要だよね程度で考えてもらえないものかなぁと思います。みんなそういうのじゃないのだろうか法事って。結婚式とかもそうだと思うんだが。

 というのを考えつつ大阪に戻り、Zちゃんと約束していたのでそれまで喫茶店で一息。いい加減荷物をまとめないといけないんですが、まったくそんな時間がとれそうもないので先に何をつめるべきかをメモで書き出すことにしました。いうても海外2年ぶりなんでね! ただヨーロッパなんで持ち物的にはアジアとはまた別なような気はしますが。気候も東京とそんなに変わらないというし。

 連絡が来たのでなかもずに移動。久々のデニーズで会合が行われたのですが、今回はZちゃんが後輩のOさんを紹介してくれるということで。Oさんは今年就職したばかりの22歳の女の子(製薬会社MR)なんですが、女性性をこじらせておりぜひこじらせまくっている私とあわせたい!ということで東京勤務なのを里帰り中に呼び寄せたというわけです。

 夕方6時ごろから終電までそこからZちゃんとOさんと私の3人による「ジェンダーとは何か」みたいな議論がなされたんですがまあ有意義でしたね! ていうかOさんが面白すぎてもうとまらなかったわ!! Zちゃんの後輩はYくんといい本当に逸材ぞろいですね面白い。ああ面白い。

 ちなみにZちゃんとOさんはふたりで「空からイケメンが降ってこないかなの会」通称「ソライケの会」を結成しているらしいのですが、おそらく私もそこに所属するのではないかと思われます。ええもうわれわれにしか通用しない形容詞でしょうけども!

 私はひたすら「そもそも世の中の性別というものに男と女の二種類しかないというのがナンセンス」という説をぶちあげているのですが、OさんはOさんで、「女性であることを求められるのは理解しているけれどもそれを体現できない自分にへこむ」というこじらせ方をしており、私はどちらかというと「女性であることを求めてくる社会がナンセンス」という攻撃性をもつのにたいして、Oさんは自己を責める自虐的な思考に行くようです。

 自己紹介もかねて私が過去に繰り返してきたありとあらゆる失敗トークを披露したんですが、最終的にはOさんに「情報量が!!」とドン引かれることになりました。あとはなんだ、「私の6年後の姿がいわしさんってことに絶望しそうになる」とか言われましたけど。でもわれわれのキーワードは「可能性はゼロじゃない!」ですから。

 とかまあ傍から聞いたらまったくわけのわからない理論でもってひたすらトークしてたんですが、結果としてはとりあえずポルトガルで何が起こるかを楽しみにしている、ということでした。ええ、私が一番楽しみにしているからね!!

 終電ぎりぎりまでしゃべり続けてしまったので最終的にはいろんなものを放棄してタクシー利用となり(久々の革靴で足痛かったし)、当然荷物をつめる暇などないので洗濯機を深夜に回して終了となったのでした。明日の夜からポルトガルだなんて!!

 今日はここまで。