超絶技巧パネェ。

本当に変態技術すぎる。


 予定通り東京駅に到着したので前回同様エクセルシオールでまったり。昨夜Yちゃんにヘタのことを話しておいたらすぐさまおすすめ一覧のメールが送られてきたのでそこからきっちり3時間スマホとにらめっこすることになりました。いやまじレベル高いわこれ……! 最近進撃の方を読みつくしてしまっていたのでね。

 なんだったらもうちょっとエクセでうだうだしていたかったんですが、何のために東京に来たんだか!ということでそこから三井記念美術館に移動。「超絶技巧!明治工芸の粋」という展覧会に行ってきました。前にいったYちゃんからめっちゃおすすめ!と言われていたので今回日帰りのつもりだった東京を1泊することにしたのですが、結論からいうと大正解でした。これはもう、見るべき……!

 明治期の工芸品というのがほとんど海外輸出用につくられていて、実は日本ではそれほど目に売る機会がなかったそうです。万博などに出品されてそのまま海外コレクターが収集していたものを、村田製作所創始者の息子さんである村田理如氏が買い戻したというもの。もとは京都の清水三年坂美術館で展示されているそうなんでぜひそちらも行ってみたいところなんですが、本当に明治期の工芸品の技巧は超絶といっても足りないぐらい半端ないのですよ。変態。まじ変態!(褒め言葉)

 七宝焼きから始まり、金工・漆工・牙彫・木彫・刺繍など、さまざまな技術を凝らした一品が展示されているわけですが、どれも気が遠くなるような細かさ! 象牙の彫刻で野菜を掘り出した作品なんか、なぜ全力でたけのこを彫ろうと思ったのか……と思わず遠い目をしたくなるような質感でした。なぜタケノコ。なぜ柿。

 伊勢えびはみんなが心を熱くする題材らしく、なぜかいっぱいおりました。あと自在っていう鎧とかを作るのに使われていた技術を応用した動く置物とかね。蛇がうねうねするんですよ。意味がわからない。

 刺繍は前に立っただけで久々に鳥肌たちまちた。滝の水しぶきを絹糸で1針1針全部表現していたり、ライオンのたてがみを表現していたり。気が遠くなりますよ本当に……!

 タケノコはともかく工芸品といいつつ、基本的には「道具」の概念があるので、香炉だったり茶道具だったり刀装具だったり印籠だったり、使えることを前提に作られているのが結構いいなぁと思ったりします。機能美とはまた別ですけどね。

 開館から2時間ちかくきっちり粘ったのでけっこうぐったり。おなかも減っていたのでそのまま三井本館の地下でランチ。坦々麺を食べて腹ごしらえをしてから、白金高輪に向かいます。

 午前中に超絶技巧に行く予定は決まっていたものの、午後についてはフリー。最初は日本画とか浮世絵もいいかなと思っていたんですが、結構場所が遠く(八王子とか)、近所で何か無いかなぁと探していたところ、畠山記念館というところがヒットしました。茶道具を展示しているということだったので行ってみることに。

 高輪台から徒歩で行ったんですが、まさに閑静な住宅地といったところ。その中にひっそりとある白壁の大きなお屋敷。門をくぐると自然そのままといった鬱蒼としたお庭があり、そこをたどっていくと中にこれまた隠れ家のようにお屋敷が立っておりました。

 雰囲気はそのまま以前にいった永青文庫と同じ。調べてみれば畠山氏は能登守護大名の末裔とのことで、旧伯爵邸の土地三千坪を買い取りうんたら、ということなのでそりゃ茶道具の名品も国宝ももってるわな!!という感じであります。

 ただいま開催中の展覧会は「茶道美術の玉手箱」ということで国宝を含む名品が展示されておりました。道具別ではなく、それこそお手前のように濃茶道具一式、薄茶道具一式という形で取り揃えられており、50周年記念ということもあってふさわしい名品をそろえましたという扱いでした。なのでこちらもただしく「拝見」させていただくという気持ちで眺めておりました。

 室内も静かで落ち着いており、軸や置物は畳の上で拝見するので気持ちも引き締まるというものです。サンダルだけど靴下履いてて良かった! お茶室もあって、お抹茶をいただけるということでいただいていたんですが、なかなか雰囲気があって落ち着いていて良かったです。しかしまあ茶の湯というのは究極の贅沢だなぁとしみじみ思います。季節を贅沢に、時間を贅沢に味わうというのが醍醐味かと。一生の趣味にしたいものですね。

 小さな美術館なのでお抹茶をいただいてゆっくりしても1時間ほどで見終わったので、これからどうしようかなと思案。いろいろ調べてみたんですが興味が引かれるものはどこも遠いし、歩き詰めで足も痛いし、荷物もあるし、もういいやホテルにチェックインしてしまえ!ということで先々月も泊まったばかりの大森にあるサンルートへ。

 チェックインしてしばしごろごろしてたんですが、手持ち無沙汰になったので結局1泊1000円ノノートパソコンを借りて日記の補完をすることに。晩御飯も食べに出るのが面倒になり、近くのオリジン弁当で半額になっていた唐揚げとビビンバを、セブンイレブンでビールを買っての夕食となりました。

 そして21時からはBSプレミアムSHERLOCKのシーズン3が放映されていたのでそれをまるまる鑑賞。だいたい把握していたものの、正しく日本語で理解したら最終的に涙なしで見れないことになりました。ああもう、なんかこう、愛が深いよね本当にね……!

 明日の朝も早いので健康的に就寝。一人旅の醍醐味だなぁ。

 今日はここまで。