前向きに生きたい。

進んで生きたい。


 今日の予定は夕方から、ということで昼まで布団のなかでぐだぐだしてました。考えれば考えるほど結局のところ私は刺激がないと生きていけないんじゃないかな、という結論に近づいていくわけで。

 八尾は悪くない、と思います。なんというか一生懸命なのはわかるし、頭いいし、おうちもしっかりしてるし、条件だけを見ればこれほど申し分ない相手なのはわかります。子供に高等教育を受けさせることもできるだろうし。(まあそれをいえばNもなんら問題はないといえる)

 ただ、彼はやはり、全てにおいて受身なのですよ。消極的なのですよ。今の仕事に就いたのも、公務員になりたいというよりは地元志向が強かったようですし、大学院に進んだのも惰性のようですし、今現在趣味においても何においても自分の意思を貫くというようなタイプではとてもないように思えるのですよ。3回会ってもその印象は変わらないんですよ!

 たぶん私のやることなすことに文句をつけたりっていうのはないと思います、というか言ってくれるぐらいならまだ積極性があるということですよ。ただただ全て私の意志を尊重し、調和を大切にし、誘ったらついてもくるでしょう。でも私と一緒に楽しんだり、それを好きになったり、はまったり、むしろ自分から深めていったり、ということがないのだとしたら、それは、なんとむなしいことか……。

 もちろん彼がそれで満足して人生を送っているので私がどうこういう筋合いはないのですが、配偶者とするのであればやはり一言物申したい。とうか、結局のところそれは裏返せば何かトラブルが起きたときやピンチに陥ったときに果たして彼はどこまで一人で生き残ってくれるのかどうか、というのにもつながってくる気がしまして。

 結局前向きさとか積極性というのはそのまま生きる気力につながるんじゃないかと私は思うわけです。まだまだ死ねない、アレをやるまでは死ねない、死ぬまでに一回はこれをやりたい!というのはそのまま生きる気力じゃないですが。生き延びようとするわけじゃないですか。何のために生まれて何をして生きるのかわからないまま終わるなんてそんなのは嫌だ!!!(魂の叫び)

 私はなんとか己の生命の安全を図るので、守ってもらおうとか助けてもらおうとかはそんなに思ってないのですが(余力があればお願いしたいとは思う)、もし向こうが放り出されて一人で生き残れないということはその面倒をみないといけないというわけで。そんな一方的な関係性ではなく、お互い協力し合って生き残ろうぜ、という運命共同体に、はたしてなりえるのか、どうかがすごく不安なのですよ。

 そりゃまあ今後私と結婚することにより彼に自覚が芽生え、私を守らねばならぬ、という意識が生まれるのかもしれませんが、逆に私は守ってほしいとも思っていないわけで。お互いが、お互いの人生を満喫するために対等に努力すべきであって、一方が一方を守らねばならぬというのは契約自体違うと思うんですよね。そういうことを考えているのであればまた違いますよ、ということでイチから説明しないといけないわけで。

 結婚観に関しては散々Nとも話してるし(というか私が一方的にぎゃーすか酒飲みながら語ってるだけともいう)Nも私の考え方については一定の理解があるだろうし、まあそこで大いに反発された覚えもないので、同意はとりやすいと思うんですよね。そして一番重要なのはNはおそらく一人で放り出してもなんとか生き残ってくれそうな気がするという安心感ね。有事の際には背中合わせで戦ってくれるだろうと。まあ指示は私が出すかもしれんが。

 ここまでぐるぐる考えて結局私はやっぱり刺激をとりたいんだな、としみじみ思ったのでした。というか八尾と結婚する未来については私は否定的なんだなと。嫌なんだなと。ようやくそこでNの良さがわかったというか、いざ具体的に八尾に嫁ぐ将来が差し迫って初めて納得したというか。往生際が悪いというかなんというか。でもポルトガル時点ではそこまでではなかったんですよ! 私も!(そりゃ何かあったらそのときに考えようとは思ってましたけど)安定か刺激か、という二択になって初めて己の考え方に気づいたのです。ええ、八尾との出会いはそのためのものだったのですよ、きっと!(無理やり)

 とはいえ自分で今更Nという結果になんというかどんべこみしまして。今さらにもほどがある、とぐだぐだしながら洗濯してパスタ食べて、西ノ京へ。

 本日は母と一緒に薬師寺音舞台に行くのです。母が招待券をゲットしたので呼んでもらったのですが、期待以上でした! 尺八もすごくよかったし、生田斗真も間近で見れたし、徳永英明一青窈もすんごいよかったし、オペラが何よりも! 有名な方だと思うんですが、ソプラノが本当に綺麗で染み渡る声で、屋外だし、ちょうど天気も気温もよくって、演出もあいまってすごく浸れる時間でした。やはり、よいものは、よい……!

 まあ本音を言えば招待客のおばさん達の私語が酷くてキレそうでしたけどね。タダだから仕方がないんですけど、演出中とか演奏中にあんなにぺちゃぺちゃしゃべるとは思いませんでした。普段コンサートとかいかないから仕方がない、とは思うんですけど普通に考えて黙るでしょうよ!そこは!!

 小さい子とかはある程度は目を瞑れるものの、いい年したおばさんの私語は本当に耳についてイライラしました。まったくもう!

 その後は母と西大寺で晩御飯。久々に母と二人であれこれしゃべってたんですが、母はやはり八尾推し。なので、昨日から今日まで考えたことをひたすらぶちまけておりました。消極的でもいいじゃない、普通はそうじゃない、ということを言ってましたがうちの父はそういう意味でいえば普通じゃないですからね! あと母も普通じゃないからね! というかうちの家系は全員アグレッシブだからね!?と声高に主張したくなりました。その筆頭がお前だといわれたら何もいえないですが、みんな人のことは言えないと思う。これが標準だと思ったらそれはもう世の殿方に失礼なレベルなのですよ母さん……!

 まあ最終的にはお前の気持ち次第、とは言ってもらえたので、ひとまずNに今更ながらプロポーズしてみて、断られたら八尾について考えてみるわ、という結論に至りました。

 帰宅してからも結局思考がぐるぐるしっぱなし。かといっていきなりプロポーズするってどうなのよっていうね……。

 今日はここまで。