決戦。

先手必勝。


 ようやく9月教授会に向けたあれこれやら、後期に向けたあれこれ、院入試についてのあれこれが動き出したのでちまちまと仕事をしておりました。フランスの件もいい加減見積もりぐらいはとらせてください、ということでとってみたら思いのほか安かったので一安心。しかしこの値段なら私もヨーロッパ行きたいぜ……。

 個人的には今日の夜の決戦のことを考えると不安で仕方がなかったわけですが、ピンポイントで同僚から「金曜どうやったん?」と聞かれまして。まさか本日プロポーズ予定ですともいえないので、そのあたりはぼかして八尾はないかなーという話をへろへろと。でもまあ私がNに傾いていることは察してもらえたというか、納得されました。まあ同僚達は確かにそうだろうとも。

 帰りに一緒になった先輩(岩手出身)に旦那さん(奄美大島出身)との馴れ初めを聞いていたわけですが、やはり最初は旦那さんのご両親に猛反対されたそうです。でしょうねぇ。でも先輩のご両親はどうせお前に何をいっても聞かないだろう、ということで寛大だったらしく(そのあたりの気持ちはとてもよくわかります)、今に至る、とのこと。でも旦那さんがバイク好きで今も二人でツーリングに行かれたりしてるらしく、やっぱりそういうのがいいなぁ、と思ってしまうのでした。趣味だけが全てじゃないけど、趣味に表される何かもあるじゃない!

 で、京橋について待機していたら現在東京出向中の同期から電話。同期もいろいろ考えているらしく、とりあえず前回の職員交流会の顛末について報告しておきました。やっぱりあれはいかんよ。帰ってきたら読書会的なものを草の根的に立ち上げてみようかと思う、とかいう話をしていたので、そのあたりは私もぜひお手伝いしますわ!と伝えておきました。少しでも何か醸成できたらいいなぁ。私はそれが派閥化していくことを全力で阻止する立場になると思いますけど。

  待ち合わせの時間が来たのでNと合流。とりあえず前に行ってうまかった店がここなんだけどーってことで、Yちゃんと一緒にきたことのあるワインバルへ。我々のほかにまだお客さんもそんなに居なかったし、会う前から散々脳内シュミレーションをしていたので白ワインが来て早々に口火を切ります。

 「金曜に八尾とあってきた」「八尾に来いって言われた」「いろいろ考えた」「正直八尾は消極的すぎて人生がつまらないと思った」「私は人生をおもしろおかしく生きたいと思っている」「つまり何が言いたいかというとだな、N、私と結婚しないか?

 まあNがかなり衝撃を受けていたので「今すぐというわけではない」「ひとまずその未来について考えてみてくれということだ」「可能性としてそういうのがアリかナシかについて考えてもらうということを言いたいんだ」と今更ながらの必死のフォロー。そこでNの答えは「いや、なんというか、先に言われてしまったので驚きすぎている」との返答。

 Nいわく、「正直前から八尾の話つぶれろって祈ってた」「呼び出されたときに八尾と決まったかダメになったかのどっちかの話だと思った」「もし八尾と決めたって言われたら言うつもりだった」だそうです。なんというタイミング!

 ポルトガル時点ではやっぱりNはそれほど考えてなかったらしいのですが、私がリスボンの夜に「穏やかすぎてなんだか物足りない」ともらしたときに同じ方向性を感じた、だそうです。まあ確かにそんじょそこらの一般女子にその感想が出てくるとは思えないがな!(自画自賛

 まあお互いすぐにどうこう、というわけじゃないけど、互いの両親に言い訳が立つ存在がいるということは説明できるな、ということで合意しました。で、料理も来たし、いつものようにもりもり飲み食いしながらこれで心置きなく聞きたいこと聞けるわ!ということでかねてより気になっていた宗教問題について聞いてみると、お父上は仏教徒でお母上はキリスト教徒とのこと。Nは中高がキリスト教系の学校だったけど洗礼は受けてないそうです。まあ考え方はそっちよりだけど別に自社仏閣も全然いくし、挙式はチャペルにこだわるとかそんなのはないそうです。まあそこはご両親の考え方にもよるでしょうけどひとまず私の神社で挙式案は問題なさそうだ!!(いや実際どうなるかわかりませんけど)

 あとはご両親ともに大阪出身であること、父方の祖父母は既に亡くなられていて、母方のおばあさまは施設にはいっておられるそうでどちらも実家はないのだそうです。そうかー。

 私があれこれ尋問したが、お前は気になることはないのか、と聞いてみたのですが突然言われても今のところ何も……といわれました。まあそうだな。何か聞きたいことがあったらいつでも聞いてくれ!

 もうひとつ「私は世間一般的に言われるところの普通の女性ではないのでそこのところは心得ておくように。期待されても期待にこたえられないが、むしろ演じろというのなら全力でノリノリで演じる覚悟はある」ということは断言しておきました。「知ってるし別に期待はしていない」といわれたのでそれは問題ないと思います。良かった!

 あとひっかかってた元カノ話ですが、再度詳細を確認。本人的には完全に別れているし、それはお互い納得したはず、とのこと。まあ別れる原因については確かにどっちもどっちだなぁ、と思うわけですが、いざとなったらふたりで土下座するなり(私が刺されるかもしれんが)なんなりかなぁ、と思うわけで。正直サークルのみんなには祝福してもらえるかどうか申し訳ないところもあるんですけど、まあまあ。とりあえずお前が解決に向けて前向きに検討するというのならばよしとしようか、と。

 飲んだあとはカフェにでも行くか、っていってたはずなのに京橋をうろうろしてたらラーメンの誘惑に勝てずにふたりでラーメン食らって解散となりました。まあ、なんというか、すぐにどうこうというわけではないが、よろしく頼むよ、ということで。

 帰ってきてからひとまず両親に報告。あまりの急展開にいろいろ戸惑わせてしまった気がしますが、ひとまず宣言しておかないとな、と。あと八尾ほんとごめん、ということでお断りしてもらうことにしました。本当に、申し訳ない! でも八尾がいなければ気づかなかったことがいっぱいあったからさ!!

 今まで見合い遍歴を考えると、あれこれ理由はつけていたけれど、やっぱり「物足りない」がキーワードだったんだろうなぁ、と。確かにあれこれ理由をつけてはいたけれど、結局のところ私は人生を楽しみたいのですよ。人生を楽しむためのパートナーがほしいのですよ。一方的に幸せにしてもらう、幸せにしてやる、ではなくて、二人で幸せになるための努力をしていけるかどうかだと思うのですよ。そして常に努力は忘れたくないのですよ。どんな状況であっても、常に前を向いて積極的に幸せになるために頑張って生きたいのですよ!

 その後姉から電話がかかってきて、どういうことだと説明を求められたのでどうもこうも、ということで話をしていたのですが、まあ結局姉も似たような考え方なのかな、と。でも決定的に違うのは姉の中ではやはり「恋愛→結婚」という流れになっていたってことですかね。確かに私は交際期間0日でプロポーズをかましたわけですが、別にそれ自体はアリじゃないかな、と思うわけです。出会ってから10年ぐらいたってるし。お互いの人とナリは知ってるし。

 姉いわくここでまず告白じゃないのか、ということらしいのですが、私の中ではまあ「結婚を前提にお付き合いしましょう」も「結婚しましょう」も一緒じゃない?ということになったので今回の発言にいたったわけですが、お付き合いも何も今更、というのが正直なところで。というかもう海外旅行2人で行ってるし。なんならダブルベッドで寝たし。(何もなかったけど!)

 たぶん10年間関係性が続いたってことは、これからも続けていけるってことだと思うのですよ。関係性の名前とか定義とかルールとかはもちろんこれから変わるので、それはお互いの話し合いによるところだと思うんですけどね。だって今更Nと恋愛とか言われてもその辺はカケラもないですからね。情みたいなものはいくらでもわいてくるけどさ。それもまたひとつの愛情じゃない?と私の中ではひとまず結論付けられたわけですよ。

 まあすぐにどうこうとはならないけどね、でもいずれ、という未来について約束はできたから。まあ一応私の中の勝負は勝ったっと思っていいんじゃないですかね。やっぱり先手必勝だね!

 今日はここまで。