孫の本気。

そしてまさかの工期。


 ビジネスホテルということで朝食はこじんまりしたビュッフェだったんですが、口コミ通りにやさしいお惣菜中心でほっこりしました。朝から味噌汁のむとほっとしますねぇ。

 荷物をまとめてチェックアウトし、レンタカー屋へ。手馴れたものでさくさく手続きを終え、いざ日光に向けて出発! 前に来たときは平日だったので結構道が混んでいたイメージだったんですが、今日はわりとスムーズに日光東照宮に到着しました。

 たださすが秋の日光、駐車場から結構埋まっております。なんとか朝のうちにいろいろ見てしまいたい、ということで早速東照宮へ向かいます。私は前にも一度ひとりで来たことがあるので、懐かしさと記憶をたどりながらの鑑賞だったのですが、やっぱり何度きてもこの贅の尽くし方はすごいなぁ……としみじみします。昨日が明治・大正の超絶技巧ならこれは紛れもない江戸の超絶技巧の最高峰ですもの。残念ながら陽明門(日暮門)は修復中だったので見れませんでしたが、その代わり前回来たとき修復中で全貌が見られなかった本殿が拝見できました! まあもうため息というかなんというか、私なんかはおなか一杯になってしまってだんだん疲れてくるのですが(人も多かったし)、本当に見事なものでした。そりゃあ全国の大名はここにきたら徳川の威光を見せ付けられるというものです。

 奥の院の静けさにほっとするのも、鳴き龍にほっこりするのも前回同様。今回は最初から目に付くたびにおみくじを引きまくったのですが、やはり全体的にダメだしをされる結果となりました。まあ恋愛・縁談のところに「むしろ男性のほうが振り回される形となる」とか書かれてて爆笑しましたけどね。さっすが東照大権現さま!!!

 ちゃんとYちゃんに伊達政宗から贈られた鉄灯篭も見せられて満足し、ようやく東照宮本体は終了。その時点で既にお昼になってしまっていたので近くのお店でお昼ご飯をいただきます。ここまできたら天ぷらを食べないといかんだろう、ということで天ざる定食をいただき、おやつに湯葉肉まんを食べて午後の部へ。

 まずは東照宮を現代の形に改修したお孫さん、家光が祭られている大猷院へ。おじいちゃんが好きすぎて死してなおお傍にいたいと願った孫の霊廟でありますが、一応遺言で東照宮を超えてはならぬ、って言い置いたわりにまあできる限りの技巧を凝らしてあるのはやっぱり一緒だったりします。確かに方向性は違うんですけど、それでもやっぱりすごいのです。まあ東照宮を見てきた後なのですっかり感覚がマヒしてしまい、意外と落ち着いた雰囲気よね、ってなっちゃうけどよく考えたらこんなに極彩色で金箔はりまくって漆で仕上げてあったりするのっておかしいよね!という罠にはまるところです。いやはや、本当に徳川ってマジ徳川ですよね!(ほめてます)

 その後は宝物館へ。前回も宝物館には来ていたのですが、今回得た新知識で一番びびったのはまさかの東照宮の工期が1年半だったという事実ですけどね。投入された工人の数が400万人以上ですって! なんという徳川の威光!!! タージ・マハルだって20年以上かけられてるし、ブルーモスクだって7年かかってるし、サクラダ・ファミリアなんかまだ完成すらしてないんですよ!!(比較対象がアレですが)

 石造りと木造ではまた違うのかもしれませんが、それにしたって細工の手間は匹敵するかそれ以上だと個人的には思うんですが、やはりそのあたりは納期の考え方にシビアな日本人ならではなのかしら、と考えたのでした。いやまあ規模が違うといわれればそれまでなんですけど。

 ひとつひとつが結構混んでいて時間がかかってしまったので、予定より少し遅れてようやく東照宮を出発。Yちゃんがぜひいろは坂を登ってみたいという希望だったんですが、向かってみると帰りの道のりがおそろしく渋滞していることが判明し、泣く泣く断念しました。ちなみに坂に行きたい動機は紅葉とかではなくイニDなので、人が少ないときにまた来ようね、ということで龍王峡に向かいます。

 龍王峡は鬼怒川上流にある渓谷で、本当は今晩温泉で一泊してあしたゆっくり回るはずだったんですがヴォンフォン(19号)にしてやられたのでかなりの駆け足で。でも天候はなんとかもってくれたので、景色は堪能できましたよ! やっぱり山はいいものですね!!

 そこからなんとかして私のイチオシスポット、大谷資料館にいけないか!!と高速道路をぶっとばしたのですが、間に合わず。こちらもいろは坂と合わせて次回に持ち越しとなったのでした。

 しかしそう思うと前回ひとりで日光に来たときはやっぱりシーズンオフのど平日で何もかもが空いていたんですねぇ。東照宮輪王寺二荒山神社も宝物館も全部きっちり見てお昼も食べて、いろは坂華厳の滝も行けて、大谷資料館も大谷観音も大観音も全部見て回りましたもんね。最終的に時間余って多気不動尊まで行けましたもん。(そして恐怖体験までできた)

 次はもう少し余裕があるといいねぇといいつつ、レンタカーを返却し、駅でお土産を購入してから餃子屋へ。おつかれさまセットのビールと餃子とおつまみをもぐもぐ食べて、ミニラーメンを食べて終了となったのでした。

 ちなみに夜行バスはやはり東京から出るのでそこから東京に移動し、八重洲のスタバで休憩。最終身支度を整えて帰路についたのでした。台風には惑わされましたがなんとか日光まで行けてよかった!!

 今日はここまで。