国宝と日本庭園。

紅葉満喫。

 
 Yちゃんも私も冬場になると睡眠がうまくいかないという弊害を抱えているので、寝たり起きたりを繰り返しつつ起床。食パンをいただいて午前中はひたすらニコニコしておりました! 双方これを見てくれ!という推し動画がいろいろあるのでそれをプレゼンしていたのですが、本当に世の中には神々が多数おられることよ(詠嘆)。本当にただただニコニコしているだけであっという間に時間が過ぎ去っていきますね。

 お昼にパスタをいただき、午後は興福寺へ! 現在東金堂の特別拝観中だったのですが、いつもは入れない裏口からはいれますというのが今回の売り。東金堂に入るのは久々だったのですが、本当に国宝が目白押しすぎて、今ならこのおかしさがわかります。だってそもそも建物自体が国宝で、本尊の薬師如来と脇侍の日光・月光菩薩重要文化財、四天王は国宝、十二神将も国宝というね。そして文殊菩薩維摩居士像も置かれているのですがそちらも国宝。国宝の仏像だけで4+12+2=18体ですからね! そしてわさっと置かれているので近くてじっくり見ようにも後ろの十二神将は影に隠れて見えないという……! 十二神将のすんごいカッコイイプロポーションでポーズもばっちりできっとイケメンに違いないと思われる像のお顔がどう頑張っても見えなかったのがもどかしくてですね……。

 まあしかしこれをしれっと300円、特別拝観も300円で見れちゃうあたりが興福寺の凄さだなと思います。というか小さいときからこれぐらいが当たり前だと思ってしまうのがよくない、よくないのですよ! 日本には国宝がない都道府県もあるわけですからね(宮崎ショック)。ちなみに四天王のうち1体については現在東京国立博物館でやっている国宝展に出張中でございます。きちんとファンを作って来るんだよ!

 興福寺のあとは東大寺側にてくてく歩いて、依水園という日本庭園に向かいます。お正月に二月堂に行くたびに前を通っていて、父から良いぞ、とオススメはされていたのですが今まではいったことがなく。先週Yちゃんが入ってみたところ思いのほか良かったのでぜひ!ということだったので行ってまいりました。

 これがまあ、なぜもっと早く私はここに来なかったのかというね……! 入り口の雰囲気とは大違いで中がめちゃめちゃ広いのですよ! 前園と後園に分かれているのですが、前園のほうが歴史が古く、江戸時代に築かれたものです。こじんまりしており、茶室とも調和していて、すごく落ち着く景色なのですよ。紅葉もすごく見ごろで、まあ見事に整備されておりましてですね。車道から中に入っているので静かだし、水のせせらぎの音だけが聞こえてくるという贅沢さ。

 後園は明治時代に作られたもので、若草山東大寺南大門を借景にするという贅沢っぷりの池泉回遊式庭園で、かなりの広さ。ここがまた良いのですよ! 空に何もないという贅沢!! 先日東京の古河邸や岩崎邸に行ってきましたが、どうあっても大都会、ビルや建物、電線が目に入るのは仕方がないもの。それがすっぽりと抜けて青空が広がっていて、広大な若草山と南大門ですよ。これ以上の贅沢があろうか!!!

 小さな滝や水車小屋もあるい、茶室もあるし、芝生よりも苔をメインにしてあるのも素敵でした。やっぱり苔がいいよ、苔が! 紅葉もまさに今が見ごろで、外国人の方々もたくさん来られていて写真をとっているのを見ると(なんなら座禅組んでる人もいた)、ぜひ堪能していってね!という気分になったのでした。綺麗だろう! そうだろう!

 これはいつまでも居られるわ……とまったりしていたのですが、実は美術館も併設されていて、さらに隣には別運営の庭園もあるというのでそれも見たい、ということで美術館へ。美術館では李氏朝鮮時代の白磁青磁の器が展示されておりました。焼き物もやはり良いですなぁ。

 続いては隣の吉城園へ。こちらは県が買い取っており、茶室利用などもできるという庭園なのですが、こちらも予想以上の広さでした! はいってすぐの池の庭は、依水園の前園と似たこじんまりとしたお庭。こちらは茶室ではなく邸宅があるのですが、そこの縁側から眺める風景が素敵なのです。

 奥に進むと苔の庭、茶花の庭があるのですが、どちらもまさに今紅葉が見ごろ。そしていろんな植物があり楽しむことができます。本当にこんなにすばらしい庭園があったのを見逃していた自分が悔しいわ……!というぐらいに堪能しました。というか紅葉が凄かったのですよ。これは名所ですよ。それなのに穴場でほとんど紹介されていないので人が少なくじっくり見られるという! 有名になってほしいけれどもあまり人は来ないでほしいという場所です。ああ、また別の季節にも行かなくては! 春夏秋冬で表情が変わるんだろうなぁ。

 何より夕暮れに差し掛かって西日に光る紅葉がまた最高でね。秋は夕暮れといったものだとしみじみ鑑賞しておりました。平安時代から我々の情感というものは不変なのですね。ええ。

 いやー三日間秋を満喫した! ということで晩御飯は何度か利用しているカフェへ。夜はお酒も飲めるということで、Yちゃんは定食を頼んでいるのに私は普通にビールとつまみを頼むという。そしてあまりにもビールとアテがうまかったので気がつけば焼酎追加してて、気がつけば焼酎2杯も飲んじゃうっていうね。だっておいしかったんだもの!

 そして話題は明日に控えたNのご家族との挨拶について。まあいうても緊張するわ、という話から、転じて私の過去の恋愛遍歴についての話になりまして。私もそれほど経験があるわけではないのですが、まあ一応、高校・大学時代は彼氏が居たときがあるのですよ。大学時代の彼氏の話はYちゃんも知っているので、今だから言える裏話的なことをいろいろ話したりしておりました。まああの当時は誰にもいえなかったからなぁ。

 ちなみに大学終盤から社会人1年目は32歳バツイチ(当時)が出てくるわけですが、今から思えばアレはなかったなと。だって2人で散々飲みに行って(回数軽く2桁は超えるぜ)、2人で大阪城行って、2人で姫路城行って、2人でドライブで奈良観光して、そのくせいやそんな気はないんですただの友達なんですっていう方がどうかしてるぜ、ということに落ち着きました。いやまあNともここのところはずっとそんな感じだったわけですけど! 見合いの話がなければ気づかなかったわけですけどー!!

 でもまあ当時は男女間の友情についてガチで悩んでいたし、それで私はもう恋愛なんてできないんだって思ったし(事実それは間違ってないと今でも思う)、Nに抱く感情が恋愛なのかといわれればそれはまた別のものだと思いますし(「情がわいた」がしっくりくる)、まあそういう紆余曲折を経ての今なんだなと思いますよ。大人になったね我ながら!

 とりあえず明日を考えるとめっちゃ怖いけど、頑張りますよ!

 今日はここまで。